「がっくり肩を落とした」という表現
新聞を読んでいると「がっくり肩を落とした」というような表現が目につく。こういう定型的な表現はしたくない。具体的な描写がない。「唇をかみしめた」とかもそう。言葉は、対象を見つめる中から出してほしい。描写は、事実を踏まえて書いてほしい。
対象を見つめていくと、充分表現できないもどかしさに出会う。事実や情景をどうやって言葉で写し取るかというときに、定型的な言葉を充てるのは逃げだと思う。定型的な言葉も最初は、具体的な実際の描写だったのかも知れないが、多くの人に使われることによって、事実をその言葉に置き換えてしまうようなものになる。
対象を見つめること。事実を把握すること。そこから具体的な描写が生まれる。
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