缶珈琲
妻を病院に送って行った。病院の駐車場の前の2つ目の玄関先に自動販売機があったので珈琲を買おうと思って立った。しかし、全部「冷たい」と表示されていたので、周辺を歩いてみた。商工会館のところにも自動販売機があったが、全部「冷たい」ものばかりだった。
「温かいものはないのか」そう思って今度は国道沿いを西に向かって歩いた。24号の国道の反対側に自動販売機があった。車が走っているので、向かい側の自動販売機を見ながらさらに西に向かって歩いてみた。餃子の王将の手前にエステのお店があった。そこに自動販売機が2つ離れて立っていた。1つ目の機械の前に立ってもやはり全部「冷たい」という表示だった。もう一つ離れて立っている自動販売機は使われていなくて「調整中」の張り紙が色あせていた。散歩がてら小さな川を渡り喫茶店の前を歩いたところで、きびすを返した。来た道を戻り、自動販売機がある向かい側のとおりに行くために国道を横切った。レンタル衣装のお店の前にも自動販売機があり、次のお店のところにも自動販売機はあったが、やはりみんな「冷たい」という表示だった。
仕方がないので、国道をもう一度渡って病院に入る道に入り駐車場まで戻ることにした。すると国道に面したビルの建物が途切れるところの角自動販売機があった。最後のチャンスと思って販売機の前に立った。あった。「温かい」と書いている珈琲が販売されていた。結局病院のまわりを大きく1周してきて、一番近くにあった自動販売機に目的の「温かい」が存在していた。
駐車場の車に戻って、缶珈琲を飲みながら妻からの連絡を待った。
iPhoneの画面に妻の顔が出た。診察が終わったようだ。玄関前に車を移動して出てくるのを待った。
「ギプスを外してもらった」
ドアを開けると松葉杖の妻はそう言った。
3週間の時点でギプスが外れたので妻は嬉しそうだった。
自宅に戻ってから妻は足にはめていた補装具を外した。足は腫れていた。靴下をはいてもう一度補装具を付ける。それを見届けてから花に水をやった。長いこと水をやっていないので花がかわいそうな状態になっていた。
お昼は2人でランチに行った。時刻は11時30分。女性のお客さんがかなりお店に入っていた。ケーキセットと美味しい日替わりランチは妻の奢りだった。得した気分になった。








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