地方財政の話

雑感

田辺市のBig U(ビッグユー)で日本共産党和歌山の地方議員全議員研修会が開催された。午前中は乗合タクシーの経験報告があり、ぼくも福岡県八女市を視察したことを踏まえた一般質問を紹介した。かつらぎ町は、なかなか乗合タクシーの実現については足踏み状態でもあったが、実現しつつあるのは、八女市が実施している乗合タクシーとほぼ同じものだといえる。そういう結果になりつつあるので、八女市の事例を踏まえた質問の紹介にも意味があるかと思いつつ、取り組みを紹介した。

全議員の前でかつらぎ町議会の議会改革について、披露することもないので、議会改革によって実現しつつあることを紹介した。ついでに議会だよりが全国で第5位になっていることも紹介した。

午後は、財政の専門家による講義だった。この内容は刺激的だった。講師が最も強調したのは、議会が予算や決算の内容を決めているので、財政が赤字かどうか、危機がやってきているのかどうか、議会が責任をもって判断して議決すべきだということだった。中身はそんなに難しくない。財政調整基金が減っているかどうか。これさえ見極めたら財政は理解できる。そのために地方税と地方交付税という一般財源がいくらあるのかということを理解することが大事だと強調した。

「名誉の赤字なんてない」と言い、赤字になったら財政は大変なことになるということを強調された。経年的に赤字が続き、財政調整基金の取り崩しが行われて基金が枯渇するようになった自治体の歳出は、いろいろな分野の支出がみんな多いということも指摘された。特定の支出が原因となって赤字だということにはなかなかならないと言っていた。

財政調整基金が枯渇するような財政危機になると、施策の何を優先するのかが問われる。そのときに優先順位を判断するのは議会だということが強調された。議員にはそれだけの責任があるという話だった。当局が財政バランスを崩して危機を招くと、あわてふためく自治体も多いようだ。そういうときにブレーキやストップをかけるのは議会であり、極めて議員の責任は重い。しかし、そういうことを自覚していない議会も極めて多い。自戒の念を込めればその中にぼくも入る。
基金が減少して、枯渇するような傾向が生まれたら、議員は責任をもって、予算にメスを入れる必要がある。その年の予算、その年の決算に対し、議会は権能を発揮して、財政を立て直す責任を負わなければならない。

財政危機については、毎年ローリング方式(長期的な計画を毎年見直し、その年の状況に合わせて修正していく手法。)で検討を行って、財政がどう変化したのかをつぶさに追いかける必要があるのだという。地方自治体の財政は、国の政策の変化によって大きく変更される。この外部環境の変化に合わせ、計画期間と内容の更新をおこなうのがローリング方式の特徴。いわば、羅針盤を定期的に見直して航路を修正するイメージだ。国の政策が変化する中で自治体の見通しというのは必ずズレてくるのだという。そのずれを見極め、修正しつつ財政を見ていけば、立て直しはできるということだ。こういう視点で問題を提起して、分析を進める責任が議会にはあるということだろう。

雑感

Posted by 東芝 弘明