差別医療を導入する自公政権
今日は1日、後期高齢者医療保険制度の講師の準備。
日本は、75歳になれば、一般の医療保険とは区別されて後期高齢者医療保険に強制加入されるようになる。保険料は年金から天引きされ、医療費は所得に応じて1割から3割の負担をするようになる。しかも受けることのできる医療給付についても包括払い制度ということで、上限が設定され制限をうける。
終末期に病院で集中的な医療行為がおこなわれないように病院から退院させる指導も強まる。在宅死が20%しかないことを問題視して、40%に引き上げることを目標にしているのだ。
先進国で、年齢の区分によって医療保険の内容が異なるという令はないのだという。
世界に例を見ない差別医療。日本国憲法25条に違反していると思われる医療制度だ。
この医療制度が国会に上程され、審議されたのは2006年。国会でこの法案に対し、徹底的な審議を求めたのは日本共産党だけだった。自民党と公明党がこの法案を多数で可決させ、共産党、民主党、社民党など野党はこの法案には反対した。
しかし、こんな重大な医療制度改革が、マスコミにも紹介されず審議内容もほとんど伝わらなかったのは、日本共産党以外の野党がまともに審議しなかったからでもある。
この保険制度の導入といっしょに65歳以上の方々の国民健康保険税も年金から天引きされることに変更される。また、この制度とは別の医療改革として、70歳から74歳の高齢者の医療費の負担は、今年の4月から2割に引き上げられる。
「老人医療は枯れ木に水をやるようなもの」「お年寄りは死んでいただくと国は助かる」
80年代の自民党の大臣の言葉が思い出される。
高齢者に医療費がかかるからと言って、医療費抑制のためにあの手この手で医療制度改革をおこなう国というのはなんだろう。
孤独死が確実に増加しているという。貧困が増大しつつあるなかで、社会保障の改悪が進んでいる。この間の改悪の結果、日本は、総医療費のGDP比が8%となっている。この数値は、サミット参加7か国のなかで最下位だ。
2001年の社会保障給付費の比較で日本はGDPの17.4%、イギリスが22.4%、フランスが28.5%、ドイツが28.8%となっている。ヨーロッパと比べると日本の社会保障は極めて貧困だ。
経済大国日本は、社会保障小国だ。少子化と高齢化が進んでいるのに、日本はひたすら社会保障の給付を削り負担を増やしてきた。その一方で、道路財源は聖域にして特定財源堅持、暫定税率堅持という態度をとっている。
「社会保障費の削減や抑制はやむを得ないよ。財政再建が必要だよ」
こういう人もいるだろう。
しかし、財政再建と言いながら、大企業と大金持ちには、減税をおこなってきた。消費税は、3%から5%に引き上げられたが、消費税分の税収を大企業減税が食べてしまうような状況だ。消費税は、大企業減税のために導入されたといっていい。
こんなごまかしの制度導入はない。
いま、議論が始まっている消費税の社会保障財源化も、社会保障の給付を削りながらおこなうことになるので、社会保障が充実するということにはならない。結局は、一般財源から社会保障の経費を縮小させて、他に活用するということでしかない。
国民は、国家財政の全体像をわかるように説明されていないので、いとも簡単にごまかされてしまう。
全体を俯瞰した議論の必要性を感じる。
企業に対する税金を10年前に戻すだけで7兆円も財源が生まれる。この分野で財源を確保し、軍事費を削減すれば、高齢者対策や少子化対策の財源は確保できる。高齢化社会に対応して、福祉施策を充実させれば、マンパワーへの投資が促進されるので、国民経済に強力な循環が生まれる。
家計消費を暖めるために、働く人々の所得を向上させれば、消費が活性化され経済の循環が強まる。
道路特定財源も、ムダな道路建設をやめれば、暫定税率を廃止することも可能になる。必要な地方の道路建設をおこないながら、暫定税率を廃止できるという展望も開ける。
暫定税率の廃止は、かなりの経済波及効果を生み出す。
国民の懐を暖める経済改革を。
この政策を実現すれば、日本経済は、それこそ、資本主義のもとでも安定的に発展するようになるだろう。
消費経済が経済活動の6割を占める日本にとって、いま最も必要な経済改革は、国民生活への支援ではないだろうか。
新自由主義の改革こそやめるべきだ。構造改革は、国民の生活を破壊する最悪の改革だ。
構造改革にも顔がある。
蛇のような目、赤い舌、裂けた口、臭い息、粘っこいよだれ、とんがった鼻。
国民の命を喰らいながら巨大化するモンスター。
しかし、このモンスターは、企業の経済活動と金権にまみれた政治家には実に優しい。
狂喜乱舞の気持ち悪い声は、政治家と儲けを追求する亡者の合唱によって支えられている。








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