CHANGE、最終回。
「CHANGE」が終わった。
キムタクの内閣総理大臣。これはなかなか楽しめた。
政友党の総裁選挙に立候補し、内閣総理大臣になる話によって、政治を身近なものに感じてくれたとしたら、このドラマは役だったのではないだろうか。
現実は、もっと汚い。国の政治の意志決定は、もっと利害関係で動く。政界と財界は不可分に絡み合い、官僚機構は、この両者の利害を受けとめて動く。お金は、利害関係の実現のために使われている。
自民党を動かしているのは、企業献金だし、財界と政界はおおっぴらに会い、情報を交換しあってことを動かしている。
実際の政治では、「経済財政諮問会議」とか「規制改革・民間開放推進会議」という機構がつくられ、この会議には、財界の代表委員が入り、これらの方々が、直接国の政治に口出ししている。構造改革の方針は、このような組織の中から生み出され、実行されてきた。
「CHANGE」は、当然ながらこういう政府の顔は描かなかった。フィクションとはいえ、癒着の構造であるこのようなシステムにメスが入り、カメラがまわされていたらもっと面白かったにちがいない。
アメリカとの関係もさらに深く描かれていれば、面白さは倍増したのに。と思う。
事実をフィクションというころもの中で描き、現実政治を告発するような総理物をつくったら、おそらくス企業のポンサーはつかない。国会論戦の中で、偽装請負や違法派遣を追及し、キヤノンやトヨタの工場に行って、実際に是正を勝ち取るようなタッチで番組がつくられたら、視聴率は上がるかも知れない。
日本共産党の議員を主人公にして、政治の巨悪を暴露していくようなドラマが放映されたら、強烈なインパクトが生まれるだろう。
日本の政治の暗部を描き、その中で奮闘する主人公というのは、面白い。
「CHANGE」を見ているとそんな気になった。