日本共産党の緊急経済提言の講師の準備

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明日、日本共産党の緊急経済提言の学習会の講師をすることになっている。先週から雑誌経済の論文をいくつか集中的に読んでいる。
新自由主義的な構造改革について、日本共産党は最初から異を唱え、次第にそのねらいを全面的に批判していった。党にとって24回党大会の分析が、その画期となった。的確な批判は、的確な展望と結びつく。
緊急経済提言は、新自由主義的構造改革への全面的な批判となり、この路線への全面的な対案となり、さらに21世紀の日本の進むべき道筋を指し示すものになっている。
安心して働ける社会の再生と社会保障の再建による福祉国家への前進。これ以外に日本経済を発展させる道はないと思う。この路線への転換は、国民の多数を結集することによって実現する。
高齢化社会への対応と少子化の克服。これが日本社会の最大の問題の1つになっている。福祉国家への前進なしに高齢化と少子化への対策は成功しない。日本農業、林業、漁業の再生と中小企業の活性化は、地域経済の活性化にとって欠くことのできない課題になっている。
小泉さん以来の構造改革は、多国籍企業の経済活動の最大限の応援だった。規制緩和は、多国籍企業の経済活動を支援するためにおこなわれ、金融自由化が進められた。企業は、アメリカ型の株式重視の会計運営に移行し、企業にとって高コストになっている労働と社会保障の分野で集中的に改革が推進された。
こう言えば聞こえがいいが、労働分野の改革とは、労働者の賃金の引き下げを促進するためにおこなわれ、派遣労働を原則自由にするものだった。
派遣労働の自由化は、戦前の貧困を生み出していた元凶の1つであり、戦後禁止されていたものだった。
派遣労働の自由化は、明らかに歴史を逆行させるものであり、この矛盾が今、日本社会を震撼させている。
高コスト体質の是正のために社会保障の連続的な破壊もおこなわれた。その結果、医療も介護も負担がものすごく増えたし、生活保護や母子家庭への給付も削減された。
財政構造の改革では、大企業と富裕層に対する減税がおこなわれ、庶民に対しては増税が連続しておこなわれた。
長くなってしまった。
もう少し、準備をしよう。
構造改革は何のための改革だったのか。
好意的に書けば次のようになる。
多国籍企業の経済活動を支援すれば、大企業を中心に輸出が伸び、景気が良くなり、やがては国民全体にも経済的な波及効果が生まれる。それによって財政赤字も克服される。
「構造改革なしに成長なし」とはこういうものだったのだろう。
しかし、結果は惨憺たるものだった。大企業は空前の儲けを生み出したが、巨大な資本の蓄積を背景にしておこなわれた金融自由化と金融自由化による株式資本主義の発展は、アメリカにおけるサブプライムローンの破たん、リーマンブラザーズの破たんによって全世界にその失敗を見せつけた。実体経済の4倍にふくれあがったマネーゲームの世界を動かしてきたのは、一部の大金持ちとそれを大きく上回る企業の余剰金だった。金融に依存してきたアメリカの経済は、金融部門の破たんによって、実体経済もその直撃を受け、たちまち日本や中国の輸出産業に大打撃を与えることとなった。
日本社会の内部でおこなわれてきた労働法制の破壊は、貧困を増大させた。また大企業減税、富裕層への減税、庶民への大増税、社会保障費の負担増は、国民のなかに格差を著しく広げた。
貧困と格差の広がりは、構造改革による負の遺産ではなく、構造改革の中心部から必然的に生まれたものだった。
その結果、日本の税収は改善せず借金は大きく増えた。構造改革は、輸出企業を中心に資本の構築席を実現したが、10年も経たないうちに大きく破たんし、この矛盾が国全体をおおいはじめた。
多国籍企業の経済活動支援から内需拡大を重視した経済政策への転換。これが求められている。内需拡大のために必要なのは、労働法制の改正によるまともに働ける社会の構築(再生)、社会保障の再建による福祉国家の建設、農林漁業の再生、中小企業の活性化だろう。この4つの分野の改革は、日本社会を立て直し、財政赤字を克服する道になるだろう。
この道は、少子高齢化への抜本的な対策と重なってくる。
こういう改革を担うこのとできる政治勢力を国民がもたないと日本経済の再生はない。
政府は、新自由主義の破たんを認めていない。
それは、あたかも飛行機が空中分解しているにもかかわらず、まだ飛び続けている様に似ている。墜落している自覚もなく、さらに構造改革が必要だと叫び、福祉制度を改変し破壊し尽くしながら、道州制実現を図ろうとしている。墜落する飛行機に望みを託していると、海か山に激突してしまう。
社会を破壊してきた構造改革をこれ以上続けさせたら、空中で爆発しかねない。
必要なのは、構造改革からの脱出と路線の抜本的な転換である。
改革の方向は、すでに鮮明。まず大事なのは、自民党に政治の座から退いてもらうことだろう。

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Posted by 東芝 弘明