小泉発言のおかしさについて

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小泉さんの定額給付金に関する言い分におかしさをかんじている。氏は、定額給付金の議決に3分の2を使うのはおかしいと言って、使うのであれば欠席すると言っている。
そもそも、野党は定額給付金について反対しているのだから、参議院では否決されるのは織り込み済みであり、最初から衆議院で再議決するのは当然の方針だったはずだ。しかも、小泉さん自身、衆議院で給付金に賛成している。
小泉さんの発言は、郵政問題で麻生さんが迷走したので、郵政選挙を思い出せと言って反旗を翻しただけのことではないか。
「再議決は織り込み済み、小泉さんは何を言っているのか」
こういう批判が出てこないのは、まったく解せない。それほど自民党は小泉神話に毒されているのだろうか。
衆議院の最初の議決に賛成した小泉さんが、再議決の時に欠席するという。しかし、これはまったく筋が通らない。麻生さんが郵政問題で、自民党総裁として筋の通らないことを言うので、自分も筋の通らないことを言って、対抗するというのだろうか。
小泉さんの評価は、構造改革が破たんしても依然として高い。
不思議なことだ。竹中平蔵さんも涼しい顔をしてテレビに出たり、を書いたりしている。
派遣労働者の増大も、増税も、社会保障関係の負担増も多くは、構造改革としておこなわれたものだ。誰が現在のような日本にしたのかと言えば、その責任は小泉内閣が推進した改革にあったと語気強く言わねばならない。
それでも、小泉さんの人気が高い。小泉人気は、いったい何だったのか、考えてみる必要がありそうだ。
イラク戦争に真っ先に賛成した政府の態度は、今日もなお検証されていない。イギリスでもアメリカでも首相や大統領が交代するところまで、この戦争による矛盾が深まったのに、この問題については日本の政府はまったく責任を取っていない。自衛隊のイラク派兵についても、それを批判する論調は、赤旗以外ほとんど目にしない。
これと同じ構図が、構造改革問題にもあるのだろう。
今日の日本をつくった多くの原因は、新自由主義的な構造改革にある。しかし、こういう骨太い批判は、まだまだ極めて弱い。マスメディアは、小泉人気が頂点にあった頃から今まで、構造改革を支持して推進してきた。イラク戦争に賛成したマスコミは、この問題への自己検証を放棄しているが、構造改革についても、自己検証を放棄しているといえるだろう。
構造改革への反省が本格的におこなわれたら、小泉改革が何だったのか、全面的な分析がおこなわれるのに、こういうことがおこなわれないので、小泉さんは無傷のまま、現在もなお自民党内にかなりの発言力をもっているということになっている。
日本の病理現象がここにある。ガンに侵されているのに、これを診断する人がいない。日本共産党がこれを指摘してもマスメディアは、これをまともに見ようとしない。
アメリカ本国の反省よりも日本の反省の仕方は極めて浅い。
無責任な政治体制とマスメディアの体制。
こういう日本のあり方を変えていかないと、日本はまともな国になれないのではないだろうか。


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Posted by 東芝 弘明