Oさんのお通夜があった

出来事

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入院生活をおくっていたOさんが亡くなった。お通夜の席で流れたアナウンスは、享年78歳と言った。ぼくが考えていたよりずいぶんな年齢になっていた。
Oさんと知り合いになったのは、ぼくが30歳で議員に立候補したときだったのかも知れない。最初訪問したのは、民商の会員まわりだったような記憶がある。いつの頃からか、Oさんが世話を焼いている人の相談に乗ることが増えてきた。Oさんは、困っている人の世話をどんどんしていくような人だった。いつしか、困っている人は、Oさんのもとに集まってくるような状況になっていった。元気な頃のOさんは、笑うと欠けた歯がよく見えた。難しい問題に直面するとOさんはかなり気をもんで悩んでいた。悩むとぼくに電話がかかってきた。ぼくはOさんのお手伝いをして、いくつかの問題でOさんの力になり、相談者と一緒に何度か役場に行くこともあった。

「Oさんは、どうしてあんなにも人の世話をするんですか」
あるとき、奥さんにそう尋ねたことがある。
「仕方ないわ。あの人はそういう星の下に生まれてきたんと違うかな」
奥さんはそう言って笑った。
旦那さんであるOさんのしていることをずっと側で見てきた奥さんは、Oさんのすることを笑いながら受け入れているような人だった。

「神さん」
ぼくは、神様がいるとしたらOさんの姿形になる。いつの頃からか、そう思うようになった。人なつっこい笑顔は、何とも優しい感じがした。選挙の時にOさんにお世話になっている人に何人か会った。「神さんがいるとすればOさんの形になる」とぼくが言うと、その人は、「ほんとにそう思うわ」と言った。

写真の顔も少し笑っていた。
昨年、病院に見舞いに行ったのが最後の面会となった。ぼくはOさんの手を握った。涙が溢れそうになった。
通夜の席で家族の方々に頭を下げると、こみ上げてくるものがあった。

安らかにお眠りください。

出来事

Posted by 東芝 弘明