キーがない。

出来事

東京都議選、日本共産党は17議席から19議席に2議席増、前回の大きな躍進に次ぎ今回も議席を伸ばした。これは快挙だ。

──── 説明口調の文 ────
朝4時50分に起きたのに、単車のキーが見あたらなくて、1時間も探し回り、2回も家に戻った。結局2回目に戻ったときに、ウインドブレーカーの右ポケットにキーが入っているのを見つけて、配達ができるようになった。6時半から7時40分頃まで配達にかかり、8時前に自宅に戻ってきた。

──── エッセイ風の文 ────

起きると朝4時50分だった。家を出たのが5時30分頃、配達に出るために新聞を前のカゴに積み込んでから、車の運転席横のコンソールに置いている単車のキーを取りに行った。
「えっ、キーがない」
記憶にたどってもどこにあるのか思い出せない。車の床に落ちていないか、念入りに探してみた。
「もしかしたら事務所の机の引き出にあるかも」
そう考えて、事務所に入り、机の引き出しを開けた。

ない。
考えを巡らせる。
「先週以降、単車に乗っていないので自宅のキーを置いている玄関の下駄箱の上にあるかも知れない」
そう考えて、自宅に戻って棚の上のキーを置いている2段になっている小物入れをかき回し、キー類を全部棚の上に並べてみた。

ない。
「もしかしたら予備のキーがあったかも」
そう思いついたので、もう一度事務所に戻って引き出しを物色した。
単車のキーらしきキーが2つ見つかったので、単車にそれぞれ差し込んでみた。一つは差し込めたがキーが回らない。もう一つは、差し込むことさえできなかった。
そうしていると、お腹が痛くなってきた。焦ると精神に異常が発生する。時間だけが過ぎていく。

トイレに入り、用を足して、もう一度家に戻った。可能性を潰していくと思い浮かんできたものがあった。
先週は、まだ肌寒かったのでウインドブレーカーを着ていたのを思い出した。
自宅の食卓の椅子に掛けているウインドブレーカーが怪しい。
自宅の玄関を開けて、リビングにある椅子に向かった。真っ直ぐに脇目も振らずに。
ウインドブレーカーの左のポケットに手を入れる。
ない。
次は右ポケットだ。ここになかったらどうしよう。膨れあがる不安を抑えて右のポケットに手を入れた。

あった。

事務所に戻って単車に乗り、エンジンをかけ、配達に出たのが6時30分頃だった。朝早く起きたのに出発がものすごく遅くなった。予定では、7時にならないうちに配達を終わって、ゆっくり朝ごはんを食べようと思っていた。
1日の始まりは、スムーズに始まった方がいい。自分で蒔いた種に基づくトラブルなので、自分でも滑稽だと思う。
自業自得という話に尽きる。ほんと情けない。

──── 小説風の文 ────

朝4時50分に目が醒めた。寝ぼけ眼だった。まだ目が醒めていない。起きてもふらふらする。意味もなく行ったり来たりを繰り返し、自宅を出て車で事務所に向かったとき、時計は5時30分を差していた。曇り空だった。天気予報は雨が降るとはなっていない。長袖のポロシャツでも蒸し暑さは感じなかった。
単車の前のカゴに新聞を入れ、ヘルメットを単車のミラーに掛けたあと、車の中にある単車のキーを取りに行った。
キーは、いつもコンソールのところに置いている。ドアを開けてコンソールに手を伸ばす。
「えっ」
キーがない。はやる気持ちを抑えて、車の床を探し始める。見えにくいところには寝転がって手を伸ばす。
どこにもない。おかしい。

車のドアを閉めて、事務所の鍵を開け、自分の机の引き出しを開けた。
「なんでない?、どうして」「ここにないということは、自宅か?」
こういう気持ちが入り混じってくる。
車に乗って事務所を出る。行き先は当然自宅だ。信号を待っているのももどかしい。2つの信号を渡り、自宅に着き、玄関を開けた。
玄関横の棚の上にはキーを置いているコーナーがある。そこには、2段になった小物入れもある。その中にもキー類がある。一つ一つのキーを棚の上に並べる。
ない。

「事務所に予備のキーがあるかも知れない」
今度はこういう思いが浮かんできた。
捜し物はしらみつぶし状態になってきた。
もう一度事務所へ。空はさっきよりも曇っていた。事務所に戻って机の引き出しを開ける。キーを吊している壁を物色する。単車のキーらしきものは2本見つかった。
急いで単車のキーBOXに差し込んでみた。1本は差し込めた。しかしキーが回らない。もう1本は全然キーが入らない。
時間が過ぎていく。お腹の具合が悪くなっていくのを感じはじめた。
仕方がないので作業を中断してトイレに座る。

便座に座っていると
「先週は、まだ肌寒かったよなあ」
こんな言葉が浮かんできた。
「先週はウインドブレーカーを着てなかったか?」
そう考えると先週配っていたときの情景が浮かんできた。
このひらめきの角度は高いかも。
もう一度車を走らせた。自宅に戻り、玄関を開け、リビングの食卓の椅子を目指す。歩き方が極めて直線的だ。目標はウインドブレーカーのみ。
ウインドブレーカーは食卓の椅子に掛けてあった。
左のポケットに手を入れて探す。
ない。

次は右のポケットだ。ウインドブレーカーがねじれていたので、右ポケットがすぐには見つからなかった。焦らずに落ち着いて、こんな言葉が頭をよぎる。
ポケットに手を入れる。ない?、さらに奥は?
すると指先に硬い感触があった。
あった、これだ。

事務所に戻ると時間は6時30分になろうとしていた。単車にまたがり、キーを差してエンジンをかける。エンジンは簡単にかかった。腹立たしくもいい音がする。
結局、キーを探し始めてから1時間が経っていた。

(うーん、へただなあ。自分で書いて誤魔化しておこう)

出来事BOX

Posted by 東芝 弘明