JR福知山線の事故 2005年4月30日(土)
JR福知山線の事故については、新聞やテレビをかなり詳しく読んだり見たりしてきた。福知山線は、穏やかなローカル線から、人口が激動したなかで比較的短い期間で、超過密な路線へと変貌を遂げたようだ。朝日新聞だったと思うが、駅に停車する時間を15秒しか与えていない事が書いてあった。今日の「赤旗しんぶん」にもこのことが書いてあり、JR東海にも停車時間15秒という路線があることも書いてあった。
通勤客が多い場合、15秒しか停車しないダイヤでは、「遅れ」が頻繁に発生することになる。この結果、通常の運転でさえ、最高速度の運転が必要となる感じだから、「遅れ」が頻繁に起こると、運転手は絶えず高速運転をおこなわなければならず、「裏技」というようなアクロバチックなテクニックまで生まれることとなる。
テレビのインタビューに対して女性客が「JR線は飛ばしすぎて怖いので利用していません」というコメントがあった。阪急の運転手が併走したときにいつもJRに追い抜かれる体験を紹介して、「あんなにスピードを出してだいじょうぶだろうかと思っていた」とコメントしていた。
テレビ番組で、運転手の責任をどう考えるのかという主旨の発言が出演者からあったときに、大谷昭宏氏が、「3回も処分を受けた運転手をなぜこの過酷な運転が強いられる福知山線に配属したのか。JR西日本の責任が問われる」という主旨のコメントをおこなった。まさにそう言うことだと思う。
97ミリの傾斜をつけてバンクを作り、左側を高くして転覆しないようにしているにもかかわらず、右の車輪が浮いて片輪走行し、その際ブレーキが作動し、より一層転覆に加速がついたような脱線事故だったことが次第に明らかになりつつある。
このような転覆脱線に対して、元南海の運転手の方に意見を聞いた。
「転覆脱線というのは考えにくい。しかし、70キロのところを108キロで走ったからといって、30キロオーバーで転覆するなどというのでは、怖くて運転できない。安全というのは、10倍ぐらいの負荷がかかっても大丈夫というようにすべきものだ」
なるほどと思った。極端な言い方だと思うが、なぜ108キロで転覆などが起こるのかという根本的な疑問をもっている発言だと思う。人が乗っているときに、いったい何キロでR300の曲がり角に突っ込んだら福知山線を走る電車は脱線するのか、108キロというスピードは、転覆脱線を引き起こす限界値を超えたスピードだったのか。より安全性を高めるために、レールと電車の関係、電車の構造的な仕組み、ステンレス製の軽い電車が事故に及ぼした影響など、構造的な問題にもメスを入れるべきだと思う。
南海電車はカーブなどに対しては、護輪軌条という補助レールのようなものをレールの外側(もしかしたら内側?)につけてレールが2重になるようにしているという。これは脱線防止の安全装置だ。JR福知山線は護輪軌条さえ付けていなかった。
テレビも新聞もJR西日本のスピード競争の体質と運転士を締め付けて懲罰を与える「日勤教育」について報道し、批判の目を向けていた。こういう労務管理のあり方に対しても刑事責任を問う方針だというので、今後の推移を見守りたい。
安全軽視という悪夢よ。
事件とリンクしないでくれ。
事件が起こった初日に、こう書かせていただいた。しかし、一番懸念していたことが問題の中心になりつつあるのを感じる。過密ダイヤの路線では、同じ事が起こる可能性がある。今回の事件を教訓に、安全対策の基準を確固としたものにしてほしい。利潤追求のなかで人命が軽視されることを繰り返してはならない。









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