花園の砂利採取 明らかに出来たこと 2006年4月7日（金）
3月議会の一般質問で、花園村（当時──以下花園村と記載）がおこなっていた砂利採取について取り上げた。これは、12月議会に続く第2弾の質問となった。
今日はこの問題について、整理しながら書いてみたい。
12月議会の質問では、次のようなことが明らかになった。
1 花園村がおこなっていた砂利採取の量は最初から決まっていて、それは、県に申請を上げた計画量の40％だった。砂利の種類についても配分が決まっていた。
2 過去10年間で県に申請を上げたのは4回だった。
3 人件費、修繕費、燃料費はスカイコンクリートからの報告で成り立っていたので、砂利採取の特別会計のほとんどの費目は、スカイコンクリートからの報告だったといえる。
4 役場の臨時職員だったのに、人件費については、役場と個人との間で契約がなかった。
5 砂利採取をおこなった方々は、役場の臨時職員として働いたという認識がなかった。
6 砂利採取は、申請地では、5時以降の時間外でも採取されていたし、申請場所以外でも大量に採取されていた疑いがあり、申請地以外でも3か所採取された場所を指摘した。
以上の内容については、12月29日、12月30日のブログをご覧いただきたい。
3月議会で明らかに出来たのは次のことだった。
1 申請なしの砂利採取（1） ──「みの峠」における砂利採取
その後の調査で、申請の上がっていない「みの峠」で、平成12年、村がスカイコンクリートに依頼して砂利を採取した事が明らかになった。この時の砂利採取期間は1か月程度。この事業は、堆積した砂利を採取しないと災害が起こる危険があると地元の自治区から要望が上がり、それに応えておこなわれたものだった。このとき、スカイコンクリートは、砂利を骨材として使用したので、村に65万8924円支払っている。
県に確認すると、「みの峠」は、県管理の河川ではないが、砂利を骨材として使用する場合は、砂利採取法にもとづいて申請が必要だということだった。申請は上がっておらず、当時村は、県河川ではないので申請は必要ないという認識だった。
2 申請なしの砂利採取（2）──Kさん所有の栗畑
Kさん所有の栗畑では、平成15年（頃？）に砂利採取がおこなわれていた。この時は、有田川にヒューム管を置いて水が流れるようにし、その上に簡易の道を作って川の向こう側に渡っていた。県は、この場合も砂利採取法にもとづく申請が必要という見解だった。 この時の作業は、スカイコンクリートが独自におこなったものである可能性が濃い。
3 有印私文書偽造の疑いが濃厚──人夫賃金の支出調書
花園村には、臨時雇いで人夫を雇ったという決算書と合わせるように人夫賃金についての支出調書があった。この支出調書は、住所、氏名、押印がなされているが、住所も氏名も本人が書いたものではなく、印鑑も本人所有のものではなかった。本人が開示請求によって、「書類を見るのは初めて、氏名も住所も自分が書いたものではない、印鑑も自分が所有しているものではなく、勝手に作られている」ことが確認できた。資料を掲載したので参照されたい（本人開示分については、氏名が記載されたものが開示されたが、議員が請求した場合は、個人情報は黒塗りの状態だったのであしからず）。
12月議会では、当時の課長が「個人との間では契約を結んでいない」と答弁したのに、支出調書では、「右の者を雇用したことを証明します」というワープロ打ちの文字の下に課長の印鑑が押されている。
月によって人夫賃金は、34万5000円という額になっているが、役場から賃金を受け取ったことはなく、しかも、これだけの額の賃金をスカイコンクリートから受け取ったことはないという。
出勤日数については、支出調書の裏面に記載がある。平成12年1月分でいえば、1月1日から5日まで休みなしに砂利を採取したことになっている。しかし、実際は、1月1日から5日まで砂利採取はおこなわれず、正月休みをとっていた。
本人支払いが原則であるはずの賃金は、まとめてスカイコンクリートに支払われていたということだが、実際は、骨材の料金から燃料費、修繕費などと同じように人件費も経費として差し引かれていたのだという。これは、「まとめてスカイコンクリートに支払っていた」という12月議会での答弁を変更したことを意味する。（本当に骨材の料金と人件費を含む経費が相殺されていたかどうかは、解明が必要だと思っている）。
一般質問を通じて、かなり事実関係を明らかに出来たと思っている。質問の結果、町長は職員を複数配置し、県とも協力して真相解明のために調査をおこなうことを約束した。
