未知の作家に出会いたい

雑感

急に寒くなった。
今朝は、冬の始まりのような朝だった。

秋の空に張り付いているように見える雲は、上層雲という分類の中に入る。鰯雲、鯖雲、鱗雲などや巻雲(けんうん)というほうきで掃いたような雲がある。
子どもの頃から秋の空が好きだった。次第に天井が高くなり、世界が広がるような感じがある。巻雲は高度10,000メートルを超えることが多いようだ。
この月曜日、新幹線で東京に向かうときに、窓から見えていた雲にも巻雲があった。日差しは温かそうだったが、空の高いところにある雲の遙か下に小さな雲がぽっかり浮かんでいた。
そういう景色をぼんやり眺めていると、小説が読みたくなり、自分で現代詩を久しぶりに書きたくなってきた。

こういう気持ちになったのは、高校時代のことを思い出したからかも知れない。感受性が強く、夢を見ていたような10代の頃の感情と情景が、秋の気配にはよく似合う。
母が助からない病気で入院していることを教えてくれたのは、兄貴の友人だった。それは高校2年生の晩秋の頃だった。感傷的な気持ちは、母に対する思いと絡みついていた。
いつも、感傷的な気分の中にいて、生活することが空気のようになっていった。10代の頃のことを思い出すと、感傷的な気分がまとわりついてくる。落ち葉が音もなく落ち続けるような印象がある。

飲み会で、
「好きな作家は?」
こう問うと、ぼくの横に座っていた女性は、何人か作家の名前を教えてくれた。
彼女が語った作家の作品をいくつか読んでみたいと思いはじめている。
彼女に尋ねたように、まわりの人々に好きな作家の話を聞いて、読んだら面白い作品を紹介してもらって、いくつかの本を読んでみたい。自分にとって、未知の作家に出会うことを大事にしたいと思っている。
作家を紹介していただけると嬉しい。

星をゆっくり眺めてみたいとも思っている。温かいコーヒーでも飲んで、空の高いところに張り付いている星を、首が痛くなるまで眺めてみたい。新城の空は、山と山に囲まれていたので狭かったが、天の川が、まさにミルキーウエイという言葉通り帯のように見えていた。白い息が夜の中に消えていく中で、星を眺める。
そんなことにもあこがれている。


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雑感

Posted by 東芝 弘明