分かりやすい質問にしたい
「『分かりやすい表現』の技術」と「『分かりやすい説明』の技術」、「『分かりやすい文章』の技術」という3冊の本を購入し、1冊目の「表現」を読み終えたので、2冊目の「説明」を読み始めた。
この3冊の本は、藤沢晃治氏が書いたシリーズ本だが、まずは「分かりやすいとは何か」が解明されている。3部作だがどの本から読んでも理解が進むように工夫されているということだろう。
分かりやすさは議員にも問われる。質問の真意が聞き手に伝わらないと質問は成功しない。限られた時間の中で、何を押し出すのか。どう展開すれば、聞き手に分かりやすく伝わるのか。これについては、哲学的に深める必要がある。
哲学的な考察がいつも大事だと思っている。多くの人がスルーしてしまっている問題や課題に対して問いを立てて、深く考えることが、全ての物事に対して重要だと思っている。物事に問いを立てる力が、思考力を育てる。深くものを考えるためには、多くの角度から深く考えることが求められる。
分かりやすさを追求するためには、多面的な視点が必要不可欠だろう。自分でよく分かっている事柄というのは、前提になっているテーマを見失いがち。もともと何も理解していなかったときは、「どうしてそうなるんだろう」という新鮮な視点を持っていたのに、理解が深まっていくと、多くの事柄をスルーしてしまいがちになる。ここに落とし穴が潜んでいる。
かつらぎ町議会の一般質問の持ち時間は、答弁も含めて60分。この中で問題を提起し、政策的な提案を示す。この提案に対して、実現を迫るというものになる。
答弁する側は、すぐに答えなければならないので、答えを頭に描きながら話を聞いている。このとき、議員の質問中の言葉に反応して、「これを答えよう」と思ってしまうと、きちんと話を聞かないまま、ズレた答弁をすることがある。聞いた上で答えを用意して、答えるというようになればいいのだが、質問者の話が長いと、論点がズレてしまうことが多い。
このことを考えると、簡潔に問うことが大事になる。話の中にいくつも論点があるような話が波のように続くと、答えにくくなる。押し寄せてくるどの波に反応すればいいのかが見えないからだ。
問いは簡潔に、しかも明確に何を問うのかを明らかにする必要がある。かつらぎ町の一般質問は、一問一答方式なので、一度に複数の問いを重ねる必要はない。
ただ、詰問調にならないで答弁者の考え方が少し広がるような質問にしないと、相手の答弁を引き出すことはできないだろう。
もちろん詰問調を否定はしない。物事を詰めて判断してもらうために、答弁を鮮明にするための詰問は、ときどきあっていいと思っている。考えを深める問いと、態度を迫る問いの両方があっていい。
質問の全体としては、どうしてこの提案が重要なのにかを明らかにしつつ、前向きな答弁を引き出すよう努力することが問われている。はてさて、そういう質問が組み立つかどうか。
明日のぼくの一般質問は、
1 地域の防災力を高めるために防災士の育成を、そのために補助を。
2 妙寺地域へのスーパーマーケット誘致のために、必要な実態調査、住民の意識調査を。スーパーマーケットの誘致を、まちづくり、まちおこしになるよう住民と行政の協働の発展を。
という質問になる。
とうなることやら。



