橋下さんを支持する理由を聞いた

出来事

大阪市長の橋下さんを熱烈に支持している方と話をした。
その主張を書いておきたい。

民主党ができなかった公務員の既得権益にズバッとメスを入れて、8%給料をカットするという橋下さんはいい。大阪市の職員であるバスの運転手が600万円も年間給料があるのはおかしい。我々民間の職員をみたらわかるやんか。いかに公務員が優遇されているか。
今の日本の教育、こんな状態にしたのは教育委員会やろ。その教育委員会がなっていないと言って、ズバリ切り込んでいるやろ。公務員の既得権と教育委員会の改革、俺が日頃思っていたことをまさにドンピシャ、やろうとしている。民主党は橋下さんのような改革はできやんかった。天下りを禁止することもできなかったし、給料の8%カットもうまく行っていない。
橋下さんは、自民党が戦後ずっと作ってきたこの既得権益に切り込んで改革をやろうとしているし、実現できるやろう。思い切った体制の変革をやろうと思えば、独裁じゃなかったらできやんよ。
誰も、橋下さんの大阪都構想とか道州制とかを理解している訳やない。俺も道州制についてはまだよう分からん。それが実現するかどうかもわからん。しかし、今やっていることを実現して、今までの体制をいったんはぶっこわさな変革はできやんよ。

ぼくは、次のような意見を話した。
橋下さんがやろうとしていることは、結局は小泉さんのように公務員を攻撃して、国民の支持を得るという点ではまったくいっしょですやん。公務員を攻撃すれば拍手喝采されますよね。ここにつけこんで狙っているのは道州制でしょ。でも、この道州制は、自民党も民主党も実現したかったものだし、財界の一部の勢力が一生懸命導入を求めてきた問題でしょ。日本を大きく動かしているのは巨大な企業とアメリカです。橋下さんは、この2つの勢力には戦いを挑むことはしません。結局は、こういう勢力が求めている改革の一つが、大阪都構想だし道州制ですやん。
体制が変わったら何かが変わるんですか。結局は何も変わらないんじゃないですか。
道州制導入の最大の目的の一つは、民主主義の破壊ですやん。国民による直接民主主義は、自治体の規模が大きくなったらこわれますやん。市町村合併の狙いもここにあったでしょ。
紀の川市では、粉河中学校の移転改築問題に対してものすごい反対運動が起こっているけど、紀の川市の一地域の問題になってしまったので、当局は運動を無視して事業を進めています。これが、旧粉河町のままだったら、あんな無視のしかたはできません。道州制もおんなじです。

話を聞いてまとめてみた。
公務員の状態が、特権的な体制になっていて、これが日本の政治を悪くしているというように見えているということだろう。この体制をぶっ壊して作り直せば、日本の政治はよくなる。教育委員会の歪んだ体制を作りかえれば、日本の教育はよくなる。したがって、橋下さんの改革は、強く支持できる。
こういう意見に集約できるだろう。
なぜ橋下さんを支持するのかという点では、非常に分かりやすい話だった。
支持している方々の代表的な意見なのかも知れない。

さて。
ぼくは、地方自治体の体制の改革に日本の歪みの中心問題はないと考えている。日本社会の矛盾の最大の問題は、公務員の既得権益にあるのではなく、財界とアメリカという日本を支配している2つの勢力が行ってきた政治にこそ問題がある。政治と官僚機構は、この2大勢力の政治を実行するために動いてきた。この問題にメスを入れない限り、国民の苦しみを根本的に克服することはできない。
道州制や地域主権改革というものは、新自由主義的な憲法破壊の改革に他ならないと思っている。むしろ、現行の体制をより一層民主主義を破壊する形で強化することにしかならない。道州制を実現して、国の権限を地方に移管し、地域間格差があってもいいというのは、日本国憲法の25条や幸福追求権をうたった13条、法の下に平等をうたった14条などと真正面から対立する。アメリカのように州立政府という考え方まで進む場合は、憲法改正が避けられない。憲法改正論議を避けて、事実上憲法の原則を破壊する道州制の導入には反対する。

同時に、今日、橋下さんを支持する人との話の中で語ったように、道州制は、直接民主主義を極めて困難なものにする。リコール運動などはほとんどできなくなる。都道府県知事と市町村長の解職(リコール)を行うためには、まず有権者の3分の1以上の署名を集め、選挙管理委員会に提出しなければならない(地方自治法第76条第1項及び第81条第1項)。広域になればなるほど現行制度のままでは、困難が増大する。関西州などという規模になると、州知事のリコールなどほとんど不可能に近いだろう。
州を作り首長の権限を大きくしていけば、それだけで独裁的な政治体制が生み出される。広域に対して大きな権限をもった州知事をつくり、住民の声がほとんど届かない中で、政治を実行するという改革は、まさに日本の地方自治体のあり方を根底から変える制度の変革であるが、この変革は現在の政治の問題を解決する方向には働かない。

必要な改革は、住民自治の強化、政治への住民参加であって、自治体の規模拡大ではない。

出来事

Posted by 東芝 弘明