人と待ち合わせてお通夜に

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橋本の会議の席に、桃山町のAさんのおばあちゃんが亡くなったという連絡が入った。
「香典を届けて下さい」
関係する方々に連絡すると横に立っていたFさんがお金を差し出した。
これが昨日の話だった。
関係の深かった方々に連絡をすると一緒に車で行こうとなった。
「では、6時30分に事務所に集合して下さい」
夕方6時半になると約束していた人が時間に遅れることなく到着した。
Aさんといっしょに仕事をしていたのは、今から16年前にさかのぼる。ぼくが議員になったときに転勤になったので、Aさんは、ぼくの議員時代の具体的な出来事を知らない。
桃山町の家には何度か食事に呼ばれたり、泊めていただいたこともあった。今から23年も前のことだ。当時、Aさんのおばあちゃんは、耳は遠くなっていたが元気に話をする方だった。
23年という時間なんてあっという間にたってしまった。当時ぼくの年齢は23歳だったので、あれからちょうど倍の時間を生きたことになる。
告別式の会場の近くについたのは、7時過ぎだった。道の片側には車がずらりと並んでいた。パーキング用のちかちか点滅するランプがついたままの車も数台あった。
車を停めた場所から会場まで少し距離があった。暗がりの中でもすれ違う人が誰なのかだいたい分かる。シルエット状態で歩いてくる女の人は、かなり遠くからでも誰なのかはっきり分かった。この人は誰、この人は‥と思いながらすれ違うのは懐かしかった。葬儀でしか会わない方もいる。お葬式にお参りする人は、亡くなった方や親族の方々を中心にして、何らかの形で結びついてきた方々だ。
すれ違いながら、懐かしい感じの人にもあって縁というものを考えていた。
空を見上げると半分近く欠けたお月様が、秋らしい凛とした光を放っていた。
虫が鳴いていた。


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Posted by 東芝 弘明