新しいマインドコントロール

雑感

7月27日の赤旗日刊紙に掲載されていたジェームス三木さんの文章が目にとまった。
「新聞に特攻隊戦死者の氏名が掲載されると、たいがいはたちそこそこで、十代の少年も少なくなかった。愛国精神を叩き込まれた私たちは、十代の戦死にあこがれ、一日も早く敵艦に体当たりして、新聞に名を残すのが願望になった」
ジェームス三木さんのこの文章は、自らの少年時代をふり返って書かれたものだ。この当時の国民は、まさに洗脳状態にあったといえる。北朝鮮の国民が、盲目的に金正恩の指導体制を信じている人が多いように、戦前の日本は神国日本が戦争に勝つことを信じていた。

誤魔化しは、すでに大規模に始まっている。集団的自衛権行使によっても日本は戦争に巻き込まれることはないという安倍さんの主張は、その最たるもの。産経新聞は、政府の言い分を守るのに必死になり、朝日や毎日をも攻撃し始めている。

日本国憲法前文には、国家による誤魔化しを見抜く基本が簡潔に述べられている。
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」
政府の行為によって再び戦争の惨禍を起こさないために、国民主権を宣言したことは、極めて意義深い。
国民主権を貫く限り、戦争は起こらない。日本国民は戦争を求めない。国民主権は、政府の手をしばるということだ。
集団的自衛権の行使は、軍事同盟を結んでいる国の一方が軍事攻撃を受けたら、自国が軍事攻撃を受けていなくても戦争に参加し相手国を守るというものだ。これは、どんなに理由を立てても戦争に参加することを意味する。集団的自衛権の行使によって日本は戦争に参加しようとしているというのは、ものすごく分かりやすい。「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」という憲法前文の言葉を胸に刻んで、政府の言い分を聞いてみよう。そうすれば、企みの本質が見えてくる。

戦前のようなマインドコントロールは、すでに始まっている。

雑感

Posted by 東芝 弘明