8月会議に寄せて

かつらぎ町議会

「目の下を下げると白い部分があるでしょ。もうすぐつぶれますよ。いわゆるメバチコですね」
眼科に行って診察を受けた。
「疲れからくることってあるんですか」
「ないですね。菌が入って化膿したらなります」
なるほど。
右目の下がぷくっと膨らんで少し痛く、ウミが出てくる感じだ。
ネットで検索すると木曜日でも診察してくれる眼科があった。

メバチコは、大坂などの方言のようだが、和歌山県もメバチコというのは変わらない。麦粒腫(ばくりゅうしゅ)というのが医学名称らしい。
メバチコになったのは生まれて初めて。目がショボショボして鬱陶しい。

今日は8月議会があった。新人議員のうち、3人の方が質疑を行った。議会の有り様が変化するかも知れない。
一番最初にぼくが質疑をするようなパターンから脱却できるかも。事前準備をして、質疑を準備するよう変化することを望みたい。

質疑の中で、京奈和とトンネルの開通が、一つのポイントになるという答弁があった。
これに対し、少し注文を付けた。
橋本市の方は、大坂への電車があるにも関わらず、人口が減少に転じている。なぜ人口減少が起こっているのか、橋本市の状況を調べるべき。バブルの時代と違って、大阪の地価も下落している中で都市回帰というような傾向が生まれている。トンネルが開通したからと行って、交通手段が車だけなので、どれだけ車で通勤できるのか。トンネルだけでかつらぎ町に来るとはかぎらない。

岩出市の話はしなかったが、岩出市の場合は人口がまだ増加している。こちらの方も分析すべきだろう。人口増の要因が何処にあるのか。自治体を調べれば、傾向は見えてくる。物事は、極めて具体的に動いていく。自分たちに見えている視野だけで物事を判断したり考えたりする傾向に留まってはならない。調査をすれば、必ず自分の認識外の事実にぶつかる。多くの事実にぶつかりながら考えることが重要なような意味をもつ。

哲学の講義の準備をしているので、少し哲学風に書けば、物事は連関と連鎖によって成り立っている。人間にはこの連関と連鎖が十分に見えているわけではない。橋本市の人口減少と岩出市の人口増加についても、調べていけば、自分の認識外の新たな連関が見えてくる。新しく見えてくる連関を軸にして、事実にもとづいて物事を考えていけば、自ずから新しい視点が開けてくる。本町が、人口減少をくい止めることをめざして移住者を増やすためには、橋本市や岩出市の状況を調査することに意味はある。この調査の意味は、小さいのかも知れないが、この調査は、必ず次に生きる新しい視点を生み出す。
新たな調査が、新しい連関の発見に繋がったとしても、それが直接今の取り組みに生きるとは限らない。しかし、枝葉のように見える調査も、別の機会に役に立つことが多い。一般質問準備で新たに得た知見が、別の一般質問に繋がることは多い。新しい仕事をしたければ、調査を行うことは欠かせない。

そんなことは、調べないでも分かるという意見もあるだろう。
それについては、自分に問いを立ててみればいい。
「橋本市はどうして人口減少に転じたのか」
「岩出市はなぜ人口増を続けているのか」
現時点でぼくはこの問いに明確には答えられない。明確に答えられない問題には、自分にとって未知の領域がある。おそらく、本庁の職員にしても、この2つの問いに対し、現時点で明確に答えられる職員はいない。大事なのは、勝手に類推することではなく、具体的事実をもって理解することだ。そのためには、調査が必要になる。具体的事実にもとづいて考える。具体的事実をふまえて考えるときにはじめて、抽象的な思考も役に立つ。

かつらぎ町議会議会

Posted by 東芝 弘明