委員会の結論、本会議がひっくり返した

かつらぎ町議会

6月22日、6月会議最終日。
「集団的自衛権行使に反対する意見書の提出を求める請願」は、委員会で不採択になったとおり、本会議でも不採択になった。結果は3対10だった。
「『平和安全法制整備法』、『国際平和支援法』案に関する意見書提出を求める請願」(安全保障法案の廃案を求める請願、橋本伊都民主商工会、代表者 玉置元成)は、委員会での結果をひっくり返して、本会議で採択された。その結果、請願の趣旨に基づいて意見書が提出され、賛成多数で可決された。

安全保障法案の廃案を求める請願は、総務産業常任委員会に付託され、6月9日に委員会で審議され、2対3で不採択になっていた。しかし本会議では、7対6で採択された。廃案を踏まえた意見書に対する賛否は、10対3で可決された。これは、議論のたびに賛成者が増え、意見書の審議になると委員会で反対した3人以外の議員全員が賛成するというものだった。
長く議員活動をしているが、委員会で出た結論を本会議でひっくり返した例は久しくなかった。

「請願採択に賛成の方は起立願います」
4人立ち、5人になり、さらに僕の斜め前に座っている議員と僕の前に座っている議員が起立した。
「しばらくお待ちください」
議長が着席するのを止めた。
議長の横に座っている議会事務局長が正確に人数を指さしで確認していく。
「賛成多数で請願は採択されました」
議長がそう宣言した。
委員会で不採択になった請願が、本会議で採択された瞬間だった。
「しばらく休憩します」
議会運営委員会が開かれて、請願採択に基づいて意見書を提出する協議が行われた。
協議が整い、再開された本会議で意見書は10対3で可決された。

反対の態度を取り続けた議員の一人は、「こんな意見書を提出するなんて恥ずかしい」と言った。
自衛隊員は、危険を顧みないで戦うべきだと言い切る議員だ。防衛大学の学生が自衛隊員にならない例が増えているという話をすると、けしからんという人でもある。

「議会は言論の府だよ」
3階にある議場から降りてくるときに、宮井議員は横にいた課長にそう言った。ほんと、スカッとする結果だった。

国会に提出した意見書は次のとおり。

安全保障関連法案に関する意見書

安倍政権は、臨時閣議で憲法が掲げる平和主義の原則に関わる安全保障関連法案を閣議決定し、今国会に上程しています。
特に今回の「平和安全法制整備法」は、自衛隊法など10本の法改正案を束ねて一つの法案にしています。これらはいずれも慎重に審議を重ねて法案の是非が問われるものです。また、平成27年6月4日の衆議院憲法審査会において、憲法学者3人を招いて意見聴取したところ全員が「憲法違反」との意見でした。
日本は国民主権であることから、政府・与党は一方的に採決を強行せず、安全保障関連法案と憲法との整合性や必要性を丁寧に国民に説明し、理解を得ることが必要です。
よって、以下の点について要望します。

 

1.安全保障関連法案については、今国会での採決をせず、引き続き慎重な審議をすること

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成27年6月22日

和歌山県かつらぎ町議会

 

(意見書提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣

かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明