権力によるマスコミの取り込み方
戦争は、いきなりやってこない。
静かに、日常生活の中に忍び込んで
そうだと思わせるようなことを積み重ねて
用意周到に準備される。
国民を上手に騙すために
安倍さんは、マスコミのトップの方々と頻繁に会食し
私たちが食べたこともない料理を媒介にして
「あんな美味しい料理食べさせてもらったんだから」
「今度あったら、もっと気に入られるような報道がしたいな」
というような感じになっているようだ。
空気を読んでいるんだよね。マスコミのトップの方々。
若手の首相番付の記者諸君は
首相官邸の地下3階にお招きされ
ものすごく豪華な忘年会でおもてなし（表がない、裏ばかりかな？）
「先輩、なぜ来ないんですか。こんなに美味しい料理、滅多に食べられませんよ」
などと携帯で電話する後輩記者もいるかも知れない。
列を作って首相と記念写真を撮りたがる
若手記者の方々。
メディア（媒介）は、そうやって腐りかけていた。
その上に
首相官邸や外務省やいくつかの省庁は、率先してテレビの報道が公平でないとクレームを出し続け
「偏向している」
といちゃもんをつけた。
そうすると
「電波の停止もあり得る」
などという大臣まで現れた。
安倍さんの言うことを聞くメディアを作るためには見本がいる。
ターゲットになったのはNHK。
国民のお金で成り立っているNHKが
安倍さんに乗っ取られた模様。
NHK会長は安倍さんのお友だち。この方は、
「日本の立場を国際放送で明確に発信していく、国際放送とはそういうもの。政府が『右』と言っているのに我々が『左』と言うわけにはいかない」。
竹島問題・尖閣諸島問題の質問について、そう言ってのけた。
いまや
仕掛けは出来上がって
メディアは、安倍総理の
気持ちをおもんばかって
空気を読んで
忖度（そんたく）するのが得意になった。
マスコミの2016年度の隠れた流行語大賞は
「忖度」
これがトップになる。
マスメディアの本当の仕事は
国民主権の立場に立って、国民の知る権利にこたえること。
日本国憲法は、国民主権を貫くために
権力の手を縛り、権力者の方々に憲法を守ることを義務づけている。
この立場に立てば
権力を監視するのは
当たり前になる。
「なぜ権力に批判的なんだ」
安倍さんにそう問われたら、
「国民主権を貫くためです」
こう答えればいい。
国民を騙す準備の進み具合を
安倍さんは今確かめている。
「アベノミクスは成功している」
都合のいい数字を並べて見せても
マスコミは全然批判しない
「しめしめ、国民を騙せる状況が随分できたな」
そんなことを考えているかも知れない。
「さすが代官様。結構な状況ですな」
「越後屋、お前も相当の悪よなあ」
薄暗い行灯の部屋で語られる水戸黄門の悪役たちを思い出した。
「消費税増税の中止は世界経済がリーマンショックの前夜のような状況だから」
サミットで底の浅いウソを並べても
化けの皮は剥がれない。
安倍さんが、「アベノミクスは成功」と言っても
マスコミは、
「じゃあどうして消費税増税を延期したんだ」
などとは言わない。
思っていても言わない。
忖度、忖度。
一休み、一休み。
騙せる準備は
用意万端。
あとは参議院選挙で3分の2を占めれば
衆参ともども3分の2
憲法は次に王手がかかる。
わが世の春。安倍晋三。
「さて、選挙が終わったらもっと大きなウソをつくぞ」
と思っているかも知れない。
「災害のために緊急事態条項が必要」
このウソもばれないだろう
そう思っているかも。
でもね。
ウソは見抜かれつつある。
立ち上がっている市民と野党。
ここに真実と希望がある。
市民の連合と野党の共闘
なぜこんなことが実現したの？
この疑問について、ネットで調べればいい。
真実が出てくる。
わんさか。わんさか。
ついでに安倍さんの景気のいい数字も調べてみてほしい。
こちらは、
安倍さんの話の横に真実がうずくまっている。
控えめな真実のみなさんは、
「あれー。王様は裸だよ」
そう言ってくれるのを待っている。
