雨と桜

雑感

朝起きると霧が濃かった。空は灰色のモノトーンでその色が地面まで降りていた。雨は降っていなかったのに、単車の前に新聞を積み込んで走り始めると雨が降ってきた。車に新聞を積み込み直して車で配達することにした。
桜の花が咲いてから雨が降り続いている。濡れた地面に花びらが落ちて、という状況にはなっていない。花の生命力はまだ頂点に達していないようだ。暖かい日差しの中に舞い落ちる桜の花を今年は見られるだろうか。次の土日まで花は木に留まっているだろうか。

車で配達していると雨足が強くなったり、止んだりを繰り返した。家に戻ってきてからもそれを繰り返しているような音が外から聞こえてくる。

「花の季節になると不安定になる」

Facebookにそう書いていた女性がいた。別れの後に出会いがすぐに訪れる学校という職場に身を置く先生の言葉だった。配達の途中、母校である笠田高校の前を通った。笠田高校の校門は短い坂の上にあり、門の両側には桜の花が咲いている。出会いと別れを象徴する桜の花は、生徒を送り出して生徒を受け入れてきた。大きな変化が慌ただしく流れていく学校というのは、気持ちが落ち着かないところなのかも知れない。

「卒業式は、教師になってよかったねと言える瞬間ですよね」
「はい、そうです」
今年は、友人とこういう会話をLINEで交わした。

娘は、大学の後期試験に合格して新しいスタートを切るようになった。スーツを用意し、コンタクトレンズの練習をして、化粧の仕方を覚えてというように身支度をしている。中学校の節目や高校の節目とは違う大人に向かう身支度になっている。iPhoneも新しくして、自分用のMacBookPro似のDellコンピューターも購入した。

大学は、「学問の自由は、これを保障する」という原則の上に立っている。そこに矛盾をはらんだ国歌を押しつけるのは、全くのナンセンスだ。このことに思いを馳せない内閣というのは、それだけで失格ではないだろうか。
「全ての前提を問い返せ。自らの努力によってそれを検証すべき。そこから学問は始まる」
娘にそう語ったが、知らん顔だった。

雑感

Posted by 東芝 弘明