SnowLeopardからLionへ

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誘惑に負けて、MacOSX10.7 Lionをインストールした。もちろん、今回もクリーンインストールを選んだ。手順はLionのDVDを作成し、このDVDからシステムを立ち上げてHDDをフォーマットすることから始まる。Macは、新しいLionのシステムをインストールするのに1時間ほどしかかからない。
しかし、トラブルはこの後から始まった。
LANにつながっているHDDを認識できなかったのでインストール時に移行作業を行うことができなかった。LANのHDDには、大切なバックアップのデータがあった。このHDDを認識できないと、数多くのソフトとMacに移行してから今まで溜まってきたデータを新しいシステムに移すことが出来なくなる。この前のキャンプの写真もHDDに中にある。
「どうしよう」
絶望的な気持ちになった。
しかし、ここでやけを起こしてはならない。
LANのHDDは、Buffaloの製品だった。このトラブルを克服できないと大変なことになるので、コンピューターに詳しい役場の職員に接続方法をたずねた。
「1万円でも2万円でも払うから、コンピューターのトラブルを直せる人を知らないですか」
焦りが言葉に色濃く出た。
職員は、ネットで調べてくれて、役に立ちそうな対象方法を教えてくれた。
実行する。しかし、それでも繋がらなかった。
トラブルを抱えたまま、悪戦苦闘していると、
「プリンターで印刷が出来なくなった。なんでや」
事務所の同僚がそう言った。言葉に焦りの色がある。
この一言が、大きなヒントになった。BuffaloのHDDに繋がらないのではなく、LANに繋がっている機器の全てが認識できないらしい。
このことが判明したので、少し気分が明るくなった。
いろいろな試行錯誤の結果、もう一度システムを入れ直し、ルーターの電源を入れ直してみた。
すると、印刷物が1枚、満を持してプリントアウトされた。
「やった」
思わず声が出た。これが、LAN経由のプリンタを認識した瞬間だった。
LANに繋がっているプリンターが認識できると、今度はいとも簡単に、BuffaloのHDDが認識できるようになった。Buffaloの名誉のために書くと、繋がらない原因は、BuffaloのHDDにあった訳ではないということだ。
これでようやく、バックアップデータを取り出して、使っていた環境を再構築できる展望が開けた。子どもたちのキャンプの写真にも再会できる。何だかとても嬉しくなった。
画面の指示通りに作業を進め、HDDからのコピーを実行した。
Macは、新しいシステムを構築した後でも、バックアップディスクから以前の環境を吸い出すことが出来る。データの選択も必要がない。様々なクッキーも全部移行できる。作業はいたって簡単だった。
作業をはじめると、残り時間13時間と表示された。
作業が遅い。コピーになんでこんなに時間がかかるのだろう。こんな遅さははじめてだった。しかも、残り7時間5分となった時点で極端にコピーの時間が遅くなった。仕方がないので、Macに作業を任せて自宅に帰った。
次の日の朝、早朝配達の時に事務所に行くと、7時間5分という表示は変わらず、遅々として進まないスピードで作業がおこなわれていた。
作業を中断したくなった。じわじわ、焦りが攻め込んできた。
いろいろな角度から、あらためてじっくり検討していると、BuffaloのHDDのファームウエアについての更新が行われておらず、Lionには非対応であることが判明した。仕方がないので作業を中断した。
「本当に終わっていいの?、終わらない方がいいんだけど。何があっても知らないよ」
こんな意味のメッセージが表示された。
「えいや」
どうなってもいいやという気持ちで、HDDのファームウエア更新を行った。これには、結構な時間がかかった。
そのあと、もう一度バックアップファイルを吸い出す作業を試みた。今度は、作業が順調に進みそうだった。作業終了まで7時間。こういう表示がでたのが、朝の8時20分頃だった。
「和歌山市内で会議があったので、帰ってきた頃には作業が終了しているかも知れない」
そう思って、車を市内に向けて走らせた。
帰ってくるともう少しで作業が終わりそうだった。
電話をかけると、用事が出来たので事務所を離れた。済ませて戻って来ると、作業が終わっていた。
立ち上げてみると、画面に娘の小さいときの写真が出てきた。
「やっとできた」──以前の環境が再構築されていた。
頭の中で、打上げ花火が綺麗に光った。
SnowLeopardからLionへ。今回の移行は、いくつかのトラブルと長時間の移行作業に振り回された。
白い豹から百獣の王ライオンへの移行は、簡単ではなかった。
精神的な不安と負担は大きかった。
やっぱり、議会が終了するまで手をつけなければよかった。
しかし、これは、誘惑に負けた人間の、決して守れなかった事柄に対する、何の意味もない反省だった。


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Posted by 東芝 弘明