かつらぎ町の新型コロナ対策は小振り

かつらぎ町議会,雑感

昨日、5月21日、5月会議(通年議会なのでこういう呼び方。臨時議会のこと)が開かれ、かつらぎ町のコロナ対策について、予算が組まれた。夏祭りやアマゴ大会の中止も予算に現れた。

どのような内容の予算だったかは次の通り

  1. かつらぎ町応援クーポン券事業(経済応援) 1人あたり5,000円のクーポン券。商工会に委託して事業を推進。使えるお店は商工会が募集する。募集に対して応募しないお店は使えないのは今回も同じ。チェーン店も応募してくれば使えるようになる。配布時期は6月15日を予定。
  2. かつらぎ町応援クーポン券事業(ごみ袋無料券) 1人あたり小袋10枚のクーポン券を配布。2つのクーポン券が同時に配られる。家庭内から排出されるゴミが増えているということでの対策。
  3. 巡回バス運行事業 スクールバスの空き時間を活用して国道24号と河南道路を周回する無料巡回バスを運行する。運行開始は7月1日を予定。月、火、木、金の9時から13時頃まで。右回り4便、左回り4便で1時間に1便程度。今回の運行は試験的なもの。この事業は、町長の公約の実現でもあるが、今回はコロナ対策の臨時交付金を財源にしている。この施策がコロナ対策にどうしてなるのかというのは、疲弊している事業主への支援という側面と住民の外出支援という側面があるから。今年度は無料運行となる。乗る人も特定しない。試験運行をしながら本格運行への移行を図る。来年度は、事前登録制(会員制)とし、バス停のある会社や事業主を準会員として会費をいただくという形態を町は考えている。したがって来年度は基本的には町民限定となる可能性が強い。現在のコミュニティバスの河南・河北コースの廃止も視野に入れて検討する。ここ数年でコミュニティバス、巡回バス、乗り合いタクシー、福祉有償運送という形態で地域公共交通を整備しようとしている。
  4. 水道料金の減免 個人及び事業者の水道料金を減免を3か月間実施(令和2年6月から8月)。使用水量の80%減免だが支払い下限が基本料金となっているので、基本料金を除く使用料金のうち80%の減免で上限が30万円となる。細かい。対象者は、限定的で緊急小口資金の貸付、総合支援資金の貸付、雇用調整助成金の助成、持続化給付金の給付、新型コロナウイルス感染症特別貸付、セーフティネット保証の融資をうける個人と事業主となっている。なぜ100%減免をしないのかという理由は、100%減免にすればコスト意識が薄れるからだという。しかし、うりあげが50%以下になっているような事業所にたいして水道料金を100%減免しても、コスト意識をなくして水道水がたくさん使われるというのは、あり得ない話だ。今回の対策として、町民全体の水道料金を3か月無料にするためには5000万円ほど必要という試算は行われていた。町民全体に対し料金の無料化に踏み切らなかったのは財源不足だからできないというのが本音だった。
  5. 新型コロナウイルス感染症対策 各町内会や庁舎内、乳幼児検診時の感染症対策の為に物品を購入(消毒液、フェイスシールド、防護服など)
  6. 防災用物品購入 避難所開設時の感染症対策の為に備品等を購入(体温計、パルスオキシメーター、空気清浄機、大型扇風機等)
  7. コロナ対策以外としては、教育ICT環境整備事業が予算化された。 児童生徒に1人1台のタブレットを購入もので、いわゆるギガスクールの一環として整備されるもの。児童・生徒がデジタル教材を利用できるようにする。タブレットの購入は県内で一括して行われる。令和2年度中に機器を手に入れ、来年度から活用しようというもの。

本町の新型コロナ対策が小さな規模にとどまっている最大の原因は、町の財政難にある。今回の予算化した財源の中心は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金1億504万9000円にあった。本町におけるコロナ対策は、昨日の5月会議の予算と4月会議の予算によって総額1億2364万5000円となった。事業が小ぶりになった最大の理由は、総事業に対して1859万6000円の一般財源(かつらぎ町の単独予算)に留まったからだ。町の単独予算がもっと大規模に組めたなら、水道料金の基本料金全額無料化3か月などという予算も実現できたと思う。

それができないところに町の苦しさもあった。ほぼ同じ予算規模でも、5000円のクーポン券を現金にしたり、困っている個人と法人に対する水道料金の減額を無料にするという選択肢はあった。今回は、こういう形になったが、第2弾として交付金が組まれるときには、さらに町民を支援するものが打ち出されることを期待したい。

財源がない。という点に対し、手を付けるかどうか判断をしなければならないとすれば、庁舎建設の基金だろう。住民の生活を少しでも改善する必要があると考えたら、この基金に対する判断が問われると思う。

議会終了後、全員協議会が開かれ、町長の冒頭挨拶で町長と教育長の給料の10%カットを7月から3月までの9か月間行おうと考えていますという発言があった。この挨拶を受けた全員協議会は、かなりの時間を要した。その結果として、議会は、6月に予定していた議会の映像配信の予算を見送ることにし、町長・教育長と歩調をあわせて9か月間議員報酬を10%カットすることを決めた。町長と教育長の報酬カットで150〜160万円、議員の報酬カットで300万円超の財源が生まれる。カットによって生まれた財源はコロナ対策に使われることになる。

しかし、町長と教育長、議員の報酬カットでコロナ対策を行うと言っても金額は少ないので、パフォーマンスにしかならないという思いが拭えない。がんばっているんだというメッセージを送るために報酬をカットすると捉える人もいるだろうが、生み出される財源は小さい。もちろんぼくは、議員報酬の10%カットに賛成したが、コロナ対策として、こういうことが求められている訳ではないという思いが消えない。

かつらぎ町議会,雑感

Posted by 東芝 弘明