妹と兄貴に会った

出来事

昼から春の雨になった。2階にあるお店の外階段を上ろうとすると段の1つ1つに雨が溜まっていたので、段毎の縁に足をかけて上っていった。2階の入り口のドアは、コロナ対策で開けっぱなしになっており、中に入って受付に行くと妹はカウンターの中にいた。天井からカウンターの15センチぐらいのところまで、透明ビニールのシールドが垂れ下がっていた。

妹の娘の子どもが小学校に入学するのでお祝いをもって来た。袋の中には、わが家の娘の就職祝いのお返しも入っている。
「久しぶり」
紙袋2つをシールドの隙間からカウンター中にいる妹に手渡した。
「そんなん気使わんでもいいのに」
「いやいや、うちにもお祝いもらったし。娘ももう大人やし」
身内でも日本人はまず、こういうやり取りが始まる。
まさに通過儀礼だ。

兄貴は、テレビのある部屋で飲み物を飲んでいた。脳梗塞による失語症になっているので、話していることは全て理解しているが、言葉のアウトプットがうまく行かない。
「兄貴、何してるん」
「これ」
「テレビ見てるん。他は何してるん」
「何にもないよ」
話しかけるとこういう会話になった。

妹に兄貴の様子を伺うと、固有名詞で口から出てくるのはぼくの名前と妹の名前だけだという。同級生の店に行くときにも、
「どこに行くん?」と聞くと「弘明とこ」
となるようだ。
妹と1時間ほど話をして、店を出た。雨は小降りになっていた。車で紀の川の橋を渡り、イズミヤのあたりになると暗くなってきた。ライトを付けている対向車が増えてきたので自分の車のライトを付けた。ニトリやケーズデンキが明かりの中に浮かんでいた。

自宅に戻ると6時半前だった。
「もうご飯食べたで」
そう言われたので、『君と世界が終わる日に』のHulu版シーズン2の第3話目を見てから、自分でキムチ鍋を作って食べることにした。野菜を沢山入れる。豚肉も入れた。スープはぷちっと鍋のキムチ鍋スープだった。にんじんが柔らかくなるまで煮込み、香味上湯(こうみしゃんたん)と醤油、細切れニンニクを入れて、もう少し味を調えた。いい感じの鍋になった。

食後に固めのガトーショコラを食べた。濃厚な味わいだった。


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出来事

Posted by 東芝 弘明