餃子の匂いが逃げていった

雑感

朝ご飯を食べなくなって2年以上になる。食べなくなって体重が減ったので、肩こりや腰痛が改善したし、全体としてこっちの方が体調がいい。
「朝ご飯を食べていないです」
と言うと「朝ご飯を食べないと健康によくないですよ」という言葉が、条件反射のように返ってくる。
日本人はカロリーの取り過ぎだというのは、あまり考えないらしい。前提の問題を疑うことをしない人が多いから、条件反射のような答えが返ってくるのだろうか。一度、「朝ご飯を食べないと体にどう悪いのですか」を問い返してみよう。

朝ご飯を抜く。午前中はコーヒーやお茶、水以外は口にしないということを守れば、プチ絶食が実現できる。夜の9時から次の日の12時まで水分以外を口にしなくなると、15時間、絶食状態になる。こうなると体内脂肪が燃焼して痩せやすくなる。ただしどうも男性と女性には違いがありそうだ。ここに運動を加えると体重はもう少し下がると思われる。

お昼になるとおなかがすく。ラーメンを食べに行って、端っこのテーブルに座っていると、注文していない餃子が運ばれてきた。
「餃子です」と言って置かれたお皿を見て、
「あっ、これは違います」
と言うと、店員が間違いに気がついて、お皿を引き上げ、向かい側のテーブルにもっていった。餃子の匂いが一瞬こちらに漂って、逃げていった。向田邦子のエッセイ本の活字を追っていた目が、匂いの流れを追いかけた。匂いの流れが見えるようだった。
注文したラーメンはまだ来ない。なんでまだ来ないのか。
注文したラーメンが来たときには、腹の中で歓声が沸き起こった。頭ではない。腹だ。

寒い1日だった。店内にも暖かな湯気が漂っている。外には雪がちらついていた。とろみラーメン。温かいラーメンが冷たい体に染みこんできた。細胞が喜んでいるようだった。

雑感

Posted by 東芝 弘明