「志位さんがしゃべったらみんな同じことを言う」

雑感

歯医者に行ったので、9条連絡会の事務局会議への参加が遅れてしまった。午後からは事務所で会議。
夕方から議会だよりのラフレイアウト作成で2時間と少しかかった。一般質問者が9人もいるという予想が出されたので28ページとなった。2色刷、真ん中の見開きがフルカラーという関係で紙面割りが決まる。これが将来、全紙面フルカラーという形になれば、真ん中に特集記事を組むという形をとらなくてもいいので、ページ数を減らすこともできる。仕上げたので議会事務局にメールを送信した。

今、第29回党大会決議案を読んでいる。経済的な日本の状況を調べるのは面白い。「雑誌経済」と「前衛」に「失われた30年」と日本共産党の政策に関わる論文が掲載されている。「雑誌経済」の田村さんのインタビューを読み、「前衛」の垣内論文を読み始めた。日本共産党の決議案は、多くの経済提言や論文に支えられている。党大会の決議案にすべてを書くことは不可能なので、簡潔な表現になっている。決議案を軸にしながら、多くの論文を読めば視野が広がるので楽しい感じがする。

多くの政党の中で、世界と日本の現状について、全面的な視野に立って見解を示している日本共産党は、希有な位置を占めている。
今回の決議案は、国際情勢から始まっている。ロシアのウクライナ侵略、イスラエルのガザ攻撃、世界はかなり不安定な状況になり、これが日本の物価高にも影響している。この下で日本経済の落ち込みが激しい。どうすれば国民の生活を守れるか、というのは、深刻かつ緊急課題となっている。日本と世界がどうなっているのかを知る上でも、日本共産党の党大会決議案は面白い文書になっている。

共産党の議員は、党のさまざまな政策に力を得て議員活動をしている。自分たちの仕事のために具体的に状況を分析する上でも、党の政策や赤旗の記事が役に立つ。
「日本共産党が嫌いだ」
「どこが嫌いなんですか」
「志位さんがしゃべったら、共産党はみんな志位さんと同じことを言う。それが嫌いだ」
最近、こんな会話を交わした。
確かにそういう面がある。共産党は、志位さんの表現と同じ表現をすべきなどとは言っていない。民主的に議論をして、決めたことは一緒に実践するということで、政党として行動を統一しようという党内のルールで動いている。この民主的なルールがあるだけで「言論の統一」はしていない。
なのにどうして、「志位さんと同じことを言うのか」。ここには検討すべき問題がある。議員が演説を準備するときに、志位さんの演説を参考にする人がいる。これがいけない。ついつい志位さんと同じ言い回しをコピーすることになる。赤旗日刊紙には志位さんの演説が紹介されている。昨日しゃべったことが活字になっている。組み込まれている情報も新しい。真似をすれば組み立ては楽になる。
しかし、こんなことをしていたら「なんで共産党は、みんな同じことを言うの」となる。論文も発言も大事なのは、論理の組み立てやそこに流れている命題を学ぶということであって、表現を拝借することではない。拝借しないようにするためには、志位さんの演説を参考にしつつ、事実を自分で調べる必要がある。今はインターネットの時代なので、志位さんの提示した資料をネットで検索するだけで、生の資料にまでアクセスできることが多々ある。また、日常的に色々な文書を読んで自分の中に色々な情報を蓄積していけば、志位さんの真似をする必要はなくなってくる。
志位さんの演説のフレーズを、自分の言葉のように拝借して演説したら、「共産党は志位さんが言ったら、みんな同じしゃべり方になる」と言うことになって自分がなくなる。国会議員の候補者がこれをしたら、短い演説なのに紹介されると、みんな同じフレーズをしゃべると言うことになる。人の演説からフレーズを拝借して、自分の中に、自分の言葉として活用するのは、引用のルール違反。本であればアウトになる。演説ではこういうことがたくさん発生している。志位さんと同じ言い回し、赤旗と同じ表現は禁止。という形にすればいい。引用をしたければ引用の形を取る必要がある。

共産党員にとって、志位さんの言葉を引用するのは、説得力を増す力になると思っている人も多いだろう。しかし、それは共産党の組織内の話。志位さんに対する信頼が党内にはあるから、「志位さんがこう言っている」というのは力になるだろう。しかし、党外でこれは通用しない。自分の言葉で演説を組み立てる努力をしないと、「共産党は同じことを言う」という意見を覆すことはできない。自分で調べて自分の頭で考えて、自分で演説原稿を書く。事例は自分の体験や視点で語る。こうすればいい。


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雑感

Posted by 東芝 弘明