ズーンと来る一歩手前
リビングのフロアにコードレス掃除機をかけていた。少し腰をかがめると
「うっ」となった。鈍痛が腰に来た。
やばい。これは。いつものやつだ。
ズーンとは来なかったので、恐る恐るまっすぐ立って、掃除機をかけ続けた。最厚の事態の一歩手前だ。
「腰にきたで」
洗濯物を干している妻に縁側ごしに声を掛けた。湿布を貼ってもらう合図だ。
「もう掃除しいなよ」
「もうちょっとで終わる」
「あほやな」
「大丈夫」
こたつのところの掃除機がけはやめて、痛くないように横になり、しばらくしてからシップ7枚貼りをしてもらった。
「ジャイアント馬場みたいなひとやったら、何枚貼らなあかんのやろ」
そんなことを言ってみた。
午後は橋本市で行われた社会保障推進協議会の総会に出席した。
「会費500円です」
受付でそういわれたので、もう一度車に戻って財布を取ってきた。歩き方が「私は腰が痛いです」的なものになった。
夜はお風呂に入り、早い目に寝ることにした。横向き、くの字眠りがいい。
