消費税減税の財源は法人税と所得税
消費税減税の財源は、所得税と法人税をさわるしかないのは、この表で明らかではないだろうか。

この表は、財務省が毎年更新している一般会計税収の推移のグラフ。消費税は1989年4月から導入され、今日では最大の税収となっている。横ばいだった消費税収が、急激に上がっているのは、5%、8%、10%と税率を引き上げたからだ。
法人税が、昭和62年から令和7年まで下がり、回復しつつあるように見えているのは、43.3%だった税率を23.2%に下げてきたからだ。大企業の利益が史上最大を更新しているのに税収は増えていない。ここに最大の特徴がある。
国家財政の規模が46.8兆円だったものが77.8兆円と1.66倍になっているのに、法人税収の方は、昭和62年当時の17.4兆円から19.2兆円へと2兆円弱しか伸びていないのは驚きだ。
消費税収を減税しようと思えば、法人税と所得税に手を入れるしかない。日本共産党は当面5%への一律引き下げを求めている。それは、大企業にだけ恩恵のある優遇税制を廃止・縮減しつつ(この優遇税制によって、大企業の実際の法人税率は10%を下回っている企業が多い)、法人税率を28%にすること、所得税では1億円の壁を是正するための株式譲渡所得等の優遇税制の見直し、所得税の最高税率を55%から65%に戻すなどによって、15兆円を確保するとしている。
大企業と大金持ちに減税し、庶民に増税してきた税制にメスを入れることをしないと、日本の税体系の歪みはなくならない。30年間の失われた30年で日本国民は貧しくなった一方で、大企業は史上最高の利益を更新している。
自民党政治は、強きを助け弱きをくじく。消費税を導入したときから日本共産党は、大企業栄えて民滅ぶと指摘してきたが、まさにこの指摘は悲しいほど現実になった。
国民を痛めつけてきた自公政権による消費税増税は、極めて大きな誤りだった。
消費税減税のために法人税と所得税を改正するという、この当たり前の提案が、新聞やテレビではまともに紹介されない。民放放送は、スポンサーが大企業、NHKのスポンサーは国民なのに、あたかもスポンサーが与党であるかのように歪んでいる。巨大な映像企業と映像組織は、大企業や政府と利益を共有しているので、この当たり前の明白な事実が、無視されているのではないか。
消費税の減税は、大企業と金持ちへの応分の負担によって実現する。これは客観的な事実の問題ではないだろうか。
法人税を引き上げたら大企業が日本から出て行く?。行かないでしょ。輸出大企業は、海外に製品を輸出するときに転嫁できない消費税を返してもらっている。こんな美味しい話はない。コストにかかった消費税がチャラになるんだから。こういう恩恵を受けているのに、企業が日本から出て行く理由はない。
注) 財務省の一番上のグラフによると、消費税収は、24.9兆円となっているが、これは国税分。消費税には地方税の部分がある。以下は国税局の説明。

「消費税収はざっくり言うと30兆円」というのは、地方税の部分も含まれている。減税するときは、国税分だけでなく地方税の部分も含めて行われることを仮定して語られるので、15兆円の財源が必要となる。
れいわ新選組は、一気にゼロにすることを訴え、直ちに行うために赤字国債を発行するといい、法人税、所得税を見直すと言い始めた。赤字国債一辺倒から態度を変更してきているが、まずは赤字国債に頼るとしている。
5%減税を行って廃止を目指す日本共産党との違いはここにある。30兆円の消費税収をいきなりゼロにするためには、43.3%あった法人税率をどこまでもどせばいいかということだが、かなり乱暴なものになる。まずは5%減税の場合、アベノミクス以来の優遇税制を廃止・縮小しつつ、富裕層の所得税率を55%から65%に戻すとしている方が現実的ではないだろうか。
赤字国債の発行に依存した場合、直接税である法人税の段階的引き上げとなるだろうが、発行が困難になりつつある赤字国債に依存するのはいかがだろうか。国債の金利の上昇、日銀引き受けの見直し、長期国債(20年もの、40年もの)の発行の下方修正が起こっている下で国債に依存するのは危険ではないだろうか。
資本主義の下での経済法則は、人間のコントロール下にない。バランスが崩れると国のコントロールがきかなくなる。それは円安が続く日本経済に振り回されている現実をみればよく分かる。米問題もしかり。れいわ新選組のいうとおり赤字国債を大量に発行したら、赤字国債の金利が上がって、国債の借金返済が跳ね上がることが懸念される。赤字国債=現金ではないことを慎重に考えなければならない。









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