やはり「神々は細部に宿る」のではないか
9月会議最終日。移動式トイレカー購入契約と国民健康保険事業特別会計の補正予算にあるシステム改修には反対した。
移動式トイレカーは、プロポーザル(提案書)型の入札だった。どうして反対したのか。反対討論の骨子を載せておこう。
議案第110号、物品売買契約の締結について、反対討論を行います。
この議案は、トイレカーの購入について契約を結ぼうとするものです。災害用トイレカーの仕様書は、本町のホームページからダウンロードできます。
仕様書では、給水のタンク容量が140ℓ、排水設備のタンク容量が624ℓでした。しかし、プロポーザルを行い、落札した業者の規格は、給水タンク容量が86ℓ、排水設備のタンク容量が380ℓでした。給水用タンクは61%、排水設備のタンクが60%というものです。
実施要綱の最後のページには、ア、イ、ウという評価項目があり、アの本町に対する理解、イの災害用トイレカー購入事業への理解、ウの災害用トイレカー仕様書への対応となっています。この3点は、すべて仕様書の実現なしには達成し得ない観点だと思います。第1番目の企画提案内容には60点が配分されています。ここで仕様書と全く合わない提案であれば、ほとんど点数が出てこなくなります。
さらに4の業務費用でいえば、仕様書どおりのタンクで提案してきた場合、どうしても費用が大きくなるのは明らかです。仕様書の規格を守らない提案を受け入れると、4の業務費用の最低見積事業者を10点とするというのは、論理の破綻を招いてしまいます。どうして、仕様書と全く違う企画の提案を受け入れ、入札の審査が行われたのか、これが理解できません。
もう一つの可能性は、担当課が、仕様書作成の際、積算の誤りを犯し、実現不可能な規格のまま、プロポーザルに臨んだ可能性があるということです。この場合、そもそも、プロポーザルが成り立たないと思います。プロポーザルという形式は、なぞなぞや引っかけ問題ではないでしょう。業者が真面目に町の提案した規格通り設計や見積もりをして、入札に臨むのは当たり前だと思います。こういう形の契約を受け入れてしまうと、議会のチェック機能が問われます。今回は、行政としての事務仕事の水準が問われたのではないかと思います。そういう事情があるのに、そのまま入札に入り、結果を出したのは問題です。
仕切り直して、一からやり直すことを求め、反対討論を終わります。
プロポーザルは、仕様書と違ってもそれは許容範囲ということを、町側はしきりに説明し、プロポーザルを理解していないかのような言い方もされたので、ぼくは、反対討論の最初に、原稿にはなかった今回のプロポーザルの「実施要綱」を読み上げ、仕様書とは違う提案もあり得るという中心は、仕様書を上回る提案をしてほしいという趣旨でもあることを強調し、仕様書と違う提案はありだとしても、仕様書の60%程度のトイレタンクというのは、許容範囲をこえるものではないかと訴えた。
建物もトイレも、多くの事物がそうであるのだけれど、仕様というのは微妙なバランスの上で成り立っている。車のトルクとスピードの関係のように、事物というのは相関関係(弁証法でいう対立物の統一)の中にある。
軽トラックの荷台に積めるトイレの規模とはどういうものか。給水と排水で764ℓというタンクの機能を持つトイレを積むことができるかどうか。軽トラックに積むことのできるトイレとしては、成り立たないようなタンクの容積だったのではないか。そのような現実不可能な仕様書を作成し、提案型のプロポーザルを求めるというのは、いくら何でもひどいだろうということだった。
今回のプロポーザルでは、軽トラックに積み込むシェル型トイレを業者が設計して作ることとなった。採用された会社が一から作ったトイレが、質の高いものになってほしいが、トイレを作ったことのない会社が作るので心配はある。
既製品が数多く作られ始めている自走型のトイレカーは、規格として整い始めている。そういう状況下であえて町は、タンクの容量を大きくし、移動式で現地で積み下ろしをしながら使用する、自走はできない(し尿や水を入れると積載容量をオーバーしてしまう)ものをあえて採用して、プロポーザルを行った。これが果たして良かったのかどうか。トイレカーは既製品で賄い、購入後のメンテナンスを一体のものとして、業者に提案していくようなプロポーザルを企画することもできたと思われる。
タンクだけで判断するのは違うという答弁もあったが、やはり「神々は細部に宿る」という懸念が拭えない。










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