日本の資本主義は、もっと豊かに発展できる

経済

午後1時から全県地方議員団会議が開かれたので参加した。
日本共産党の「消費税大増税ストップ! 社会保障充実、財政危機打開の提言」についての報告も行われた。

以下は、ぼくの「提言」に対するかなり個人的な感想です。

今回の提言は、日本の資本主義の行き詰まりが、絶対的な矛盾ではなく相対的なものであることを明らかにした。日本資本主義は、限界に達したのではない。無駄遣いをあらためつつ、富裕層への増税などをおこない財源を確保しながら、国民の所得を引き上げるための施策を講じていけば、経済成長を生み出し、社会保障の充実への道が開けることを明らかにし、日本の財政再建の展望も開けることを示した。少子化克服への展望も示した。日本の資本主義は、まだまだ資本主義として発展できる。

現在の世界恐慌は、資本主義の矛盾の最たるものでもあるが、世界恐慌そのものが、直接の社会発展の契機になるのではない。もし、世界恐慌が社会発展の直接の契機になるのであれば、社会の変革者は世界恐慌を渇望するようになる。
しかし、現実の世界恐慌を体験してみると体感できるが、世界恐慌は膨大な失業者を生み出すととともに、社会に対して展望の見えない閉塞感を生み出す。恐慌は、破壊と貧困、軋轢と対立、怨嗟、こういうものを大量に生み出す。このような矛盾は、極めて破壊的なファシズムさえ生み出しかねない状況を呈している。
もちろん、矛盾の深まりの中で、それらの矛盾が社会変革の契機になることは多分にあるだろう。しかし、この時期の変革の契機は、進歩と反動のせめぎ合いの中にある。進歩の方向に社会を発展させることができるか。それとも反動的な方向で国民の要求を抑え込んで反動的に社会を再編するのかどうか。進歩と反動のせめぎ合いは、極めて激烈になってくる。

だが、社会進歩にとって真の問題は、世界恐慌をどのようにして克服するのかにある。社会の発展は、資本主義の矛盾を前向きに克服することを通じて実現する。日本共産党が展望している社会主義は、恐慌を克服し、経済的な発展を生み出す中で展望されるものだろう。
日本共産党は、現在の日本の資本主義の矛盾を、経済発展を軌道にのせるという方向で克服しつつ、その発展の先に、さらに高度で豊かな社会である社会主義を展望する。日本共産党の提言は、資本主義社会の矛盾の根本を克服するものではないが、社会保障を充実させつつ日本経済を立て直す現実的な提案になっている。
日本の資本主義の根本的な批判者である日本共産党は、誰よりも真剣に日本社会の資本主義的な発展の展望を示している。世界恐慌の中で、多くの人々が、日本社会の発展を描けなくなっているこの時に、日本共産党は、最も現実的で、最も豊かな資本主義の発展を語っている。
日本のすべての政党の中で、日本の資本主義の未来をもっとも雄弁に、豊かに語っている政党──それが日本共産党だろう。

日本社会の現在の矛盾を前向きに解決していけば、人類の進歩と調和は実現できる。
面白い提言だ。


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Posted by 東芝 弘明