患者輸送問題は、期待に答えられない結果になった

雑感,かつらぎ町議会

学童保育の質問に30分以上かかってしまったので、介護保険の質問は短縮して、花園の患者輸送車の質問を行った。残り時間は19分程度だった。
学童保育については、利用料の減額を検討することが、町長によって表明された。これは一歩前進だった。
常備消防のあるかつらぎ町で、花園地域には患者輸送車がある。この患者輸送車は、救急車のような形をしているが、酸素ボンベとAEDぐらいしか積んでいないもので、患者を搬送するだけの機能しかない。患者輸送車は夜間と土日・祝日は民間に委託されている。ぼくの質問は、平日の職員対応はそのまま残すとしても、夜間と土日祝日の患者輸送は廃止して、救急車が直接花園地域に入るようにしてほしいというものだった。昨年、町長は、ぼくの一般質問に対し、
「いずれにしても、このことについては、住民の皆さんが、もう要らんということであれば、いつでも廃止することは、問題がないかとは思うんですが、今の現状で救急車の到達時間が1時間足らずもかかるという中では、一刻も早くそうした救急救命士の乗っておる救急車に伝達をするということが、必要であるかなというふうに思っております。」
と答弁していた。ぼくは、この答弁をふまえて、「この答弁で言えば、住民の意向調査をするようにも読み取れます。しかし、住民の意向調査はなされていません。なぜ答弁をふまえて意向調査をしないのですか」と質問した。
町長は、「住民が止めてくれというのであれば、止めるという意味で言ったことだった。現在の患者輸送については合併時の住民の願いであり、止めることは考えていない」という答弁を行って、1年前の意向調査をするとうけとめられる答弁を自分で否定した。町長は、意向調査を行う意思なんてまったくなかったということだ。

全国で常備消防のない自治体が35ある。花園地域は、村の時代、無医村でかつ常備消防のない村だった。常備消防のない自治体では、119番通報しても救急車はやってこない。その結果、痛ましい死亡事例が発生している。花園村の時代、患者輸送車では何人か死亡事例が発生している。町長は、常備消防のない自治体が全国に35あることを知らなかった。花園地域は、常備消防のない自治体とかわらない。村の時代、常備消防のない自治体として花園村はカウントされていた。合併して9年、なぜ未だに常備消防のなかった村の時代と同じような状況なのか。この改善が問われているのではないか。

ぼくは質問で救急救命士の仕事について尋ねた。町長は救急救命のための措置については、理解していたが、具体的に救急救命士がどのような措置を行っているかは理解していなかったし、患者の状態を判断し、医師と連絡をとりながら搬送先の病院を決定するという仕事については理解していなかった。
ぼくは、救急救命士の仕事内容も理解しないで、どうして患者輸送との連携の方がいいと言えるのか、とは切り返せなかった。こう切り返せなかったことが悔しい。この切り返しができていれば、もう少し町長に迫ることができたのに。

質問に対し町長は、かつらぎ町内でも救急車まで車で運んで乗せるということがやられている。自分の経験でも車で患者を運んで救急車に乗せたこともある。という趣旨の答弁を行った。つまり、一刻も早く救急車に乗せることが大事というのは、町長の体験から出た判断であり、この判断を拠り所に患者輸送を続けようとしているということだ。
ぼくは、「伊都消防本部は、かつらぎ町が花園地域の現場まで入れというなら入りますと言っている。患者輸送は、町長が止めるという判断をすれば、止めることができる。すべては町長の判断にかかっている。現行の患者輸送では、必ず助けられる命を助けられない事態がおこる。常備消防のある自治体で、患者輸送が行われ、救急救命士が現場に行かなかったがために、命を助けられない事態が発生したら、自治体の責任が問われる。現場に救急救命士を行かせるために支所に救急救命士を配置すべきです。そうすれば命を救える。理想を言えば、志賀地域に出張所をおいて、花坂(高野町)、志賀・新城・天野、長谷(紀美野町)、清水(有田川町)などをカバーするよう救急車を配置すればいい、それが出来ないのであれば救急車を花園に入れて欲しい」と訴え、最後に患者輸送と救急車とメリットとデメリットを職員によって調査する考えがあるのかどうかを尋ねた。

頭に血が上っていたので、この質問に町長がどう答えたのか、議事録を見ないと分からない。

2014年6月一般質問資料
2014年6月一般質問資料

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雑感,かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明