リラックス
午前中、宣伝カーの配線をして音が出るようにしてから、ビニールテープを買いに行った。
午後はOff。自宅のリビングの掃除をした。絨毯を上げてはたいてから掃除機をかける。ソファーや座椅子などを全部、客間に移動させて掃除機をかけ、終わると全部元に戻す。それからフロアに掃除機をかけた。
「休憩しよう」
そうつぶやいてから、台所に行った。
IHコンロの電源を入れると赤い小さな光がつき、パネルはオレンジ色に光る。やかんのマークを表示させると火力はMAXになる。片手鍋に一人用の水を入れて、コンロに乗せる。水は1分弱で沸騰する。
コンロに鍋をかけたあと、コーヒーを入れる準備をする。コーヒーカップを流し台の上に置く。商品は、コープのコーヒーパック。プラスチックのパックを開封するとフィルターが入っている。四角いフィルターにはミシン目が入っていて、簡単に手で切り落とせるようになっている。切り落としてカップの対角線上のフチにフィルターをまたがらせる。カップに橋を架けるような感じ。口を開いたフィルターには、ひかれたコーヒー豆が入っている。そこに沸騰したお湯を注ぐ。お湯はフィルターから溢れないように注意しながら、何度も継ぎ足していく。結局、ゆっくりお湯を入れることになる。
1人用のコーヒーフィルターは、1杯19円程度。このコーヒーはおいしい。今回、妻はキリマンジャロという銘柄のフィルターを買ってきた。
小さな四角いチョコレートケーキ「ふんわりチョコバーム」を3個手にとって、掃除したてのこたつに行った。録画していた映画を再生した。
世の中には、ものすごくしょうもない映画がある。でている俳優は有名なのに、見ても見なくてもいいような映像と話が映画の中で展開されていく。奇跡まであと365日というキャプションが流れたので、とにかく奇跡がおこる瞬間までは見ようという決意をして、奇跡を見た。
満島ひかりちゃんが、セーラー服で回し蹴りしていた。奇跡は、主人公の高校生が満島ちゃんと出会うということだった。
男の子の一目惚れ。マリアが現れたということらしい。
奇跡の瞬間を見たので、再生を止めて、この映画を削除した。
世の中には、お金をかけているのによくわからない映画が作られている。もちろん、映画監督はそれなりに一生懸命作っているのだろうけれど。監督が削除される場面を見たら悲しがるだろうなあとは思う。
こういう映画を見ていると眠たくなって寝てしまった。美味しい珈琲を飲んで、ゆっくりできて、どうでもいいような映画を見たので、気持ちはほぐれたようだ。途中で削除するような映画でも、リラックスの役には立った。
劇場で観た映画で過去に1回だけ途中で観るのをやめた映画があります。学生時代、結構映画を観たほうですが、しょーもないと思う作品でも辛抱して最後まで観たものです。でも、途中で観るのをやめたその作品は、「カネ(映画代)を無駄にした上に時間まで無駄にしたくない」と思うほどのひどい映画でした。逆に気に入った映画は1回目の上映から最後の上映まで観たものです。あの頃は、今みたいに入れ替え制ではなかったですからそんなこともできました。
チケットを買って、見た映画で見続けることが苦痛になるような映画だったら、出てくるとは思いますが、ものすごく後悔しそうですね。お金を払って見るということは、そういう気持ちにさせる力を持っています。今回は、WOWOWが放映していた映画を録画したものでした。
「もう見なくていいやん」
そう言って映画を削除したんですが、映画館では、こういう風に笑うことはできなかったと思います。現在の映画は1,700円。1,700円払って見た映画を途中で見るのをやめるようなことがあったら、このお金のことは、一生忘れられない経験になると思います。