安倍さんには希望を語る対案がない
日本社会が壊れ始めている。消費税が導入され、バブルが崩壊してこの約30年間、日本経済は発展しなくなり、税収が上がらなくなった。30年間の日本経済の発展を総括して、今までの自民党政治の在り方から抜本的な転換を果たさないと日本の未来はないところまで来ている。
消費税増税をしてしまえば、経済はさらに悪化する。この打撃は大きすぎるのではないか。国民生活を立て直し、日本経済を発展の軌道に乗せるためには、大企業と富裕層への増税によって、税収を確保し、新しい税収によって最低賃金を引き上げ、働くものの賃上げを行い、社会保障を立て直す方向に舵を切る必要がある。まずは減らない年金を実現すること、教育にお金がかからない仕組みを構築するために大学の授業料を段階的に無償にすることが求められている。
国民に希望を与えるような政治と経済の転換。ここに足を踏み入れないと日本は衰退する。
安倍さんは、小池さんの年金問題の質問に対して開き直って、「じゃあどうすればいいのか」と問い返した。小池さんが、表現の仕方は違うが、大企業の優遇税制の廃止と証券税制への増税、富裕層に対する所得税の最高税率の引き上げ（元に戻せ）を実現すべきだと迫ると、安倍さんは「こういう政策は間違っている」と答えた。
安倍さんの対案は、消費税を増税し、財源を確保し、年金をさらに削り、社会保障に対する国民負担を増やせばいいというものだ。消費税増税については、見せ金のように保育料の無償化を実行しながら、数か月間増税対策を行えばいいだろうというものだ。この政府の政策には展望がない。日本経済がどうして発展しなくなったのか、分析もなければ処方箋もない。
国民に希望を。所得の向上を実現して、日本経済に新たな循環を生み出し、国内産業の活性化を。そのことを通じて税収を増やして、社会保障への対応を行える国に。ここにこそ希望があるのではないか。
