夏の終わり
ある人が書いた詩を読んでいると、自分でも書いてみたくなった。
夏の終わり
雲が高く上に積み重なって
まだ暑さを誇っている
熱風が塊のようになって
圧力をかけてくる
なのに
赤とんぼが飛び交い
雀の群れが田んぼの近くの
道路に降りてくる
波のように寄せてくる夏がまだあるのに
スポットライトのように
秋が入ってくる
夏がまわりにしがみつき始めると
去りがたいような眼差しを感じる
でも、夏の未練は
秋が運んできたものだろう
秋は地面の上に降り積もる
湖は底まで透き通り
やがて色を深くして
まわりの景色や空を映し出す
夏の終わりはほんの少し侘しく
秋の始まりは静かに寂しい
秋が深くなっていくにつれて
透き通る歌声と本が恋しくなる
コーヒーの湯気の中で
秋の色が揺れ始める
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