楽しく元気の出る会議Ⅱ

昨日の続き。楽しく元気の出る会議とはの続きだ。
雑談を重ねる目的のない話は楽しい。飲み会などで話が弾み、しかもためになるようなことも少しあるようなことになると話はなかなかいい感じになる。こういう場合は、とりとめのない雑談そのものを楽しむものであって、飲み会の楽しい雑談は、あって話をすること、意見交換そのものを楽しむところに目的がある。
しかし、会議は飲み会の雑談ではない。会議には目的がある。目的を持った会議が、楽しく元気の出る会議になるためには、目的に向かって会議を成功させなければならない。
参加者の全員が、同じモチベーションをもって、会議に臨むこと自体がなかなか難しい。個人の組織の中での役割分担も違うし、個人の置かれている条件も違う。組織に対する思いも違うし、取り組もうとしている事柄に対する意欲も違う。個人の健康状態も違うし、家族が抱えている問題や事情も違う。そういう違いをもった人々が会議に集まってきて、意欲を持って物事に取り組んでいくというのは、一筋縄ではいかない。
そういう状況の下で、みんなで一緒に真剣に議題に対して議論をして、意思を統一し取り組みを強めたり、方針を決定して前に向かって進んでいくのは、まずは難しいということを心にとめておくことが大事だろう。
そういうことを前提にして考えてみる。
真剣な内容であっても楽しく元気な会議になるということに命題の中心がある。楽しく元気の出る会議とは、参加している人が人間として大事に扱われ、相手の発言によって触発されて、知恵が湧いてくること、会議に集中して話している内容が面白くなってくること、そういう会議として成功すれば、楽しい会議になり、参加した人は活性化し元気になるということだ。
一定の目的を持った会議が、雑談や冗談で楽しくなったとしても、それは本当の意味で楽しいものにはならない。ユーモアや冗談が真剣な会議であっても出るのも大事だ。リラックスして、柔軟になり自由な雰囲気になることの意味は大きい。しかし、会議がもつ目的に沿って、それを成し遂げようとする、その中心命題を通じて楽しく元気の出る会議にならないと、本当の意味で楽しく元気の出る会議にはならない。
相手の考え方に触発され、新たな知恵も湧いてきて、なるほどと思ったり、相手に共感したりする会議を経験すると、会議を通じて充実感が出てくる。わくわくする会議、脳が活性化するような会議を重ねていくと会議が楽しくなる。楽しいという内容には、充実しているという感覚を味わえることが大事なのではないだろうか。
相手の意見に真剣に耳を傾け、一人一人が大切にされる会議。一人一人の発言が生かされる会議。絶対に発言が無視されない会議、こういう状況が実現していくと、本音で話せる会議になってくる。
発言者の意見が押さえつけられたり、否定されたりすると、日本人は本音を出さなくなる。元来、生育過程の中で、日本人は、お父さんに叱られたらお母さんが「よしよし」と慰めてくれるという子育てのされ方をしてきた人が多い。お母さんが叱ったらお父さんが慰めるということも多い。
日本はこういう子育ての仕方をしてきた家族が多く、こういう子育ての仕方が子どもの居場所、心の拠り所を作るという点で良いとされてきた。こういう子育ては言い面ももっている。しかし、同時にこういう子育ては、本音と建て前を分離する傾向を生み出す。日本の社会の文化の一つは、会議で発言が押さえつけられると、本音が引っ込んで建前構えに出てきて、会議が上滑りになることだ。
日本人のこういう傾向をよく理解した上で会議を運営する必要がある。互いに余り知らない間は、本音がなかなか出てこない。本音を出して大丈夫な関係を作らないと、日本人はなかなか本音を言わない。会議で本音を出しても大丈夫という状況を作る努力がいる。堅い雰囲気を変えて話を安心して出せるようにする方法の一つとして、アイスブレイクという手法がある。初対面の場合、その場をほぐす努力をしないと会議がうまくいかない。アイスブレイクで場が和んでいくと、初対面でも深い話ができるようになる。
互いによく知り合った関係を持っている日常のなかで、会議が固まってしまうことも多い。こういう場合のアイスブレイクは、初対面の人間関係の中で利用されるアイスブレイクとは形が違うだろう。重いテーマに対して意見が出なくなった場合、時には考える時間が必要な場合もあるだろうし、問題の解きほぐしもいるだろう。考え方のプロセス、テーマに接近するための誘い水のような、そういう発問が必要な場合もある。
休憩して、お茶にしてから議論を始めるというのも有効だ。主催者は、どうすれば議論が始まるのか、参加者同士でキャッチボールが始まるのかを考える必要がある。会議の主催者でかつファシリテーターの場合は、参加者が触発されて考え始めるような問いの立て方を提示することも大切だろう。どうすれば、みんなが考えて発言するようになってもらえるのか。そのことを真剣に考えてボールを投げる必要がある。
提案や結論は、議論の中から生まれてくる。みんなの知恵でいいものが生まれる。そのことを信じて会議を行う。これを繰り返していけば、組織は活性化する。会議の活性化が組織の活性化に直結する。
会議の民主的な運営の根本は何か。それは参加者への信頼とリスペクト、個人の尊厳の尊重だろう。ここを最も大事な視点として会議に臨み、民主的な運営を積み重ねていけば、積極的な議論は組織できるし、参加者の意欲や思いは高まる。
少なくともぼくは、このことを実感としてもって会議に参加している。










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