卒業 尾崎豊に寄せて 2005年9月30日(金)
10代の頃の気持ちを思い出すことがあるだろうか。
まっすぐに生きたいと思い、大人は汚いと思いこみ、
世界は偽善に満ちていると信じて、
色々なことに反発していた。
突っ張ることに憧れ、
世の中の規範に縛られるのを嫌っていた。
高校生の頃、そういう感覚にとらわれていた時期がある。
30歳近くになって10代の頃の感覚を忘れかけていた頃、この尾崎豊の曲に出会った。
卒業←歌詞はこちら
尾崎豊は、この10代の不安定な感覚を残したまま20歳を超え、26歳で生涯を閉じたのかも知れない。この卒業には、10代の感覚が一つのモニュメントのように結晶化している。
教師に対する反発は、同時に教師に対する叫びのようにも読み取れる。
ぼくには、学校と先生への錯綜した思いが重なって見える。
尾崎豊は「10代の教祖」でも何でもなかった。
彼は、多くの10代の若者が胸に抱いていた思いを言葉と曲にして再現し、叫んでいたのだと思う。この詩と曲は、自分の心情の吐露だった。
曲に込めた思いは、尾崎豊のなかで渦を巻いていたのかも知れない。
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