かつらぎ町の永久代休は、サービス残業なのか?
決算委員会がおこなわれた。
今回は、各課に対して資料提出を求めていた件について、追加で説明をいただき、質疑応答を行う形で議事が進行した。
かつらぎ町は、給料の4%に見合う額を超過勤務の予算として組んでいる。問題は、この4%を使い果たすと、基本的には補正予算を組まないで、残業代を支給しないところにある。
今回は、こういうやり方について、法的根拠を明らかにすることと資料の提出を求めた。
しかし、事前に資料提出を求めていたのに、総務課からは、一切資料提出はおこなわれなかった。法的な根拠になる資料さえ提出されなかった。
「なぜ、資料が提出されないのか」
こう問いかけても、きちんとした回答はおこなわれなかった。
かつらぎ町には、超過勤務や休日出勤について、独特のルールがある。
各課ごとに超過勤務の予算が組まれている。この予算を使い果たした場合、それ以後の超過勤務がどのような取り扱いになっているのかを紹介したい。──── 今回、役場の内規であるこのルールについても資料提出を求めていたが、何の資料も出なかった。したがって、今日は、ぼくが現時点で把握している認識にもとづいて記事を書く。おそらく役場の内規には、かなり細かいルールがある。資料が出ていないので、ぼくの書く文章には、正確でない点があると思われる。今日のやり取りで、資料を提出することを改めて確認したので、詳細がわかり次第、このBlogで紹介したいと思っている。
かつらぎ町は、職員が休日出勤をした場合、代休を取るように指導している。しかし、半日出勤の場合、2か月以内に超過勤務をした本人が代休を取らないと、その超過勤務は消えてしまう。つまり、日曜日の午前中、職員が休日出勤をおこなった場合、2か月以内に代休を取らないと超過勤務の実績が消滅するというのだ。
超過勤務そのものがなかったことになるというのは驚きだ。
平日の残業は「永久代休」と呼ばれている。こちらの方は、残業の実績が消えない。職員の中には、超過勤務手当をもらえないまま、何百時間も永久代休が累積している人がいる。人数はかなりにのぼる。
しかも、多くの場合、この永久代休の権利を放棄(寄附)して退職することがまかり通っている。部署によっては、永久代休を消化するために出勤しないで消化するケースもある。2か月程度退職前に出勤しなかった例もあった。代休を集中して取るケースと放棄するケースをくらべると、放棄するケースの方が多いかも知れない。
永久代休の放棄は、サービス残業そのものだ。何百時間、なかには1000時間を超える永久代休の放棄は、途方もないサービス残業ではないだろうか。
どうして、休日の半日出勤の場合、2か月以内に代休を取らなかったら消滅するのだろう。こういうことができる法的根拠はどこにあるのだろう。この問題については、違法性があるのかどうかを突き止めたいと思っている。違法性があれば、必要な対応を求めていく。和歌山県にも意見を聞いてみたいし、弁護士の見解も聞いてみたい。労働組合の意見も聞きたい。
かつらぎ町が、超過勤務に対して、残業代を支払わないというようなことを続けてきた結果、職員の労働時間管理が極めてずさんになっていることが、非常に気になっている。
本来、超過勤務は、課長の命令によって実施される。しかし、超過勤務の予算は、年度途中で使い果たされる。使い果たされると、超過勤務をしても残業代は支払われない。こういうルールがまかり通ると、労働時間管理が極めてずさんになる。
超勤は、職員の判断でおこなわれ、どれだけ働いても超勤手当が付かないので、課長の命令による超勤ということの意味がなくなる。残業したので課長が事後承認するというケースもあるようだ。
このようなずさんな状態が何年も続いていると、各課の仕事量を把握できなくなる。どれだけの職員が必要なのかということすらわかりづらい。
教育委員会の公の施設の管理については、教育委員会規則で施設の開館時間が規定されている。しかし、この教育委員会規則は、守られていない。規則どおりの開館にはなっていない。この問題は、人権推進室が管理している隣保館についてもいえる。町当局は、規則や条例で開館に対して責任を負うはずなのに、実際は規則や条例が守られていない。労働時間管理のずさんさが、こういう部署にも現れている。
超過勤務については、課長が全面的に管理をおこない、残業すれば割増賃金を支給するという当たり前のことがおこなわれなければ、労働時間管理をきちんとするという状態にはならない。この問題を曖昧にしながら、一方で細かい人事考課をおこなって、モチベーションの引き上げを図ろうとしても、それは、ザルで水をすくうようなものだ。ほとんどの努力は、報われないのではないだろうか。
労働時間管理は、働く者にとっては基本中の基本になる。労働時間管理を曖昧にしながら効率化を図ろうとしても、それはうまく行かない。超過勤務手当を支給する責任を果たすと、「残業をするな。時間内に仕事を終われ」ということになる。そうなってこそ、効率化という課題も見えてくる。
かつらぎ町には、ノー残業デーという発想が現時点では存在しない。永久代休という名の、事実上のサービス残業が存在するので、残業をするなという発想が出てこない。
労働者の権利を守れない自治体というのは、何だろうか。法律を守らない自治体とは何だろうか。
国民の7割以上が労働者の日本において、自治体が平気で労働者の権利を踏みにじっておいて、果たして町民の権利を守れるだろうか。
「残業代が支払われないんです」という相談を住民がおこなっても、職員が「私たちも支払われていません。支払われないのは当たり前なんです」というような状態でいて、どうして社会正義をつらぬけるだろうか。
日本社会の最大の問題の一つは、長時間労働にある。サービス残業は、許し難い違法性をもっている。長時間のただ働きが、働く人の自由な時間を奪い、家庭を破壊し、地域の結びつきを極めて弱いものにしている。自治体自身がこの問題でサービス残業の温床のような状態になっているのは、異常なことではないだろうか。これでは、社会のあり方を変えられない。日本社会に社会的なルールを確立できない。
超過勤務の問題は、これぐらい根の深い、大きな問題ではないだろうか。











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