ジャパンドリームとしての消費税増税

経済

「成長戦略2011」によると日本経団連は次のような要求を並べている。
(1)法人税の実効税率の引き下げ
(2)TPP交渉への早期参加
(3)労働法規制強化反対
(4)消費税率の大幅引き上げ
(5)原発の再稼働

米倉会長は、2011年8月29日、野田さんが民主党の新代表になったときに、「お若いのでもう少し待たなくてはと思っていた。ジャパンドリームの実現だ」と語った。
ジャパンドリームとは、上に掲げた5点を実現することだ。この5点がジャパンドリームだと考えていることが理解できない。
なぜ、財界は、この5点に夢を託しているのだろうか。
こんなことが実現すれば、日本経済は壊滅的な打撃を受けるのではないだろうか。

昨年は、31年ぶりに貿易収支が赤字になった。その額は、マイナス2兆4927億円だった。しかし、サービス取引や投資に伴う収益を含む経常収支は、2010年が17兆円強の黒字、昨年は、貿易赤字を吸収し10兆円程度の黒字となったようだ。
1ドル=76円程度の状態になって、なお貿易収支が黒字になったとすれば、日本の経済は異常な低コスト体質だといえるだろう。しかし、そうはならずに昨年は、震災による輸出の減少と原発事故などによる石油関連の輸入の増加によって、貿易収支が赤字になったらしい。

朝日新聞の社説には、次のような指摘もあった。
「その原動力は所得収支の黒字だ。海外証券の購入、海外での子会社設立や企業買収などに伴う利子、配当所得である。黒字額は05年に貿易黒字を上回り、10年は12兆円弱だった」
日本は、輸出大国から多国籍企業によって収益を上げる体質に変化している。──ぼくはそう読み取った。

日本の大企業は、日本国内に足場を置きつつも、海外に大きく出て行っている。だからこういう状態が生まれてくるのではないだろうか。
「日本の国内で経済が悪化してもいい」──こうは明からさまに語らないが、実際とりつつある戦略は、日本経済の破壊だろう。

日本の財界にとってのジャパンドリームは、日本国民にとっては、「空から悪魔の大王が降りてくる」という悪夢でしかないだろう。

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Posted by 東芝 弘明