掃除とうたたね、おくやみ、節分。
新聞配達の時から雨が降っていた。
朝、7時30分頃になると、雨は水分の多い雪に変わった。
今日は自宅で掃除をする日だった。
ふとんを干したいのにそれができない。
お昼は、妻をAコープに連れて行ってお買い物。6000円もの買い物で買い物カゴもいっぱい。重たいので通路に食品をおいて品物をそこに積み上げていった。山盛りとはこのことだ。
昼からはリビングと廊下、妻が寝ている部屋の掃除。
掃除が終わってから娘用に録画しているテレビ番組を娘と2人で見た。朝7時から9時まで続く6チャンネルの番組、恐竜キング、獣拳戦隊ゲキレンジャー、仮面ライダーキバ、プリキュア5GO-GOだ。
娘が夢中になってみている横で寝てしまった。
午後7時から同じ班のNさんのご主人が亡くなったのでおくやみに行き、お通夜とお葬式の段取りについて打ち合わせがあった。
お葬式。最後のお別れ。悲しみを和らげるための儀式。
一人一人の人生は重い。さまざまな物語が、過ぎ去った時間と身の回りの人々の記憶の中にていねいに折りたたまれて閉じられている。
寒い日が続く。気温の低い日が続く中、国道沿いには毎日、告別式を告げる看板が立てられている。
それぞれの人の、さまざまな人生が形になって風に吹かれている。
自宅に帰ってからお豆さんの小さな袋を3つ開けて、娘と2人、はしゃぎながら節分をおこなった。ぼくは娘に襲いかかろうとする鬼の役。
「ふくはうち、おにはそと」
娘の澄んだ声が夜の静かな住宅の中に響いていた。
