「学校給食運営審議会」と「学校給食審議会」

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昨日の続きをもう少し書いておく。
昨日の記事の中にあった「かつらぎ町学校給食運営審議会」という名称は正しい。当然、条例の名称も「かつらぎ町学校給食運営審議会」となっている。しかし、教育委員会に設置されている審議会は、「かつらぎ町学校給食審議会」であり、明らかに名称が違う。「かつらぎ町学校給食審議会」の規則には、条例の根拠を規定しているが、明らかに名称が違う。「かつらぎ町学校給食運営審議会」と「かつらぎ町学校給食審議会」とは別物だろう。
現在ある「かつらぎ町学校給食審議会」は、根拠として規定したものと、名称が違うので、条例に根拠にない宙に浮いた審議会になっている(以下めんどくさいのでかつらぎ町をはぶく)。
おそらく、教育委員会で、規則をつくるときに名称を間違ったのが原因だろう。
しかし、おかしいのは、名称だけではない。この「学校給食運営審議会」は、条例では「学校給食の運営に関する事項の調査審議に関する事務」をおこなうことになっている。つまり、学校給食の運営に関し、調査と審議をおこなうと読める。しかし、実際にこの条例を受けてつくられた可能性のある「学校給食審議会」の規則は、単なる諮問のための委員会になっている。以下に規則の全文を引用しておこう。

○かつらぎ町学校給食審議会規則

平成22年6月25日
教委規則第8号

(趣旨)
第1条 この規則は、附属機関等の設置に関する条例(昭和35年条例第29号)第3条の規定に基づき、かつらぎ町学校給食審議会(以下「審議会」という。)の組織、運営その他審議会に関し必要な事項について定めるものとする。
(所掌事務)
第2条 審議会は、かつらぎ町教育委員会(以下「教育委員会」という。)の諮問に応じ、学校給食に関することについて、必要な調査及び審議を行うものとする。
(組織)
第3条 審議会は、委員25人以内で組織する。
(委嘱)
第4条 委員は、次に掲げる者のうちから教育委員会が委嘱する。
(1) 議会代表者
(2) 学校関係者
(3) 育友会関係者
(4) 識見を有する者
(任期)
第5条 審議会の委員の任期は、2年とする。ただし、前条第1号から第4号までに掲げる者のうちから任命された委員の任期は、その職にある期間とする。
2 委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(会長等)
第6条 審議会に、会長及び副会長を置く。
2 会長及び副会長は、委員の互選とする。
3 会長は、審議会を代表し、会務を総理する。
4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき又は欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第7条 審議会は、会長が招集し、その議長となる。ただし、委員の委嘱後最初に招集する審議会は、教育委員会が招集する。
2 審議会は、委員の過半数が出席しなければ会議を開くことができない。
3 審議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。
(意見等の聴取)
第8条 会長は、必要があると認めるときは、委員以外の者に対し会議に出席を求めて、その意見又は説明を求めることができる。
(庶務)
第9条 審議会の庶務は、教育委員会総務課において処理する。
(雑則)
第10条 この規則に定めるもののほか、審議会の議事及び運営に関し必要な事項は、会長が審議会に諮って定める。
附 則
この規則は、公布の日から施行し、平成22年4月1日から適用する。


運営審議会であれば、運営に関する審議が広く行えるようにすべきだと思うのに、学校給食審議会になって、任務は、「第2条 審議会は、かつらぎ町教育委員会(以下「教育委員会」という。)の諮問に応じ、学校給食に関することについて、必要な調査及び審議を行うものとする。」となり、諮問にもとづく審議だけになってしまった。
なぜこれを問題にするのか。
たとえば、この「学校給食審議会」と同時期に教育委員会内に制定された「かつらぎ町幼児教育・保育運営審議会」は、次のような任務を負っている。

第2条 審議会は、教育委員会の諮問に応じ次に掲げる事項を調査審議し、並びにこれらに関し必要と認める事項を建議する。
(1) 幼児教育に関すること。
(2) 保育に関すること。


こちらの委員会は、諮問に応じて調査審議するだけではなく、「これらに関し必要と認める事項を建議する」となっている。つまり、「かつらぎ町幼児教育・保育運営審議会」は、自主的に与えられた任務について、調査研究できるということになる。
運営審議会という名称で審議会を設置するなら、こういう任務をもつべきだろう。もしかしたら「運営」という言葉を除いて、諮問のために審議会に限定したかったというのが、本音なのかも知れない。
教育委員会の中に設置した「学校給食審議会」は、単なるミスで名称を間違ったのか、それとも「学校給食運営審議会」から運営という言葉を除いたのは、故意だったのか。聞いてみたい。
さらに細かいことを書けば、「学校給食審議会」は、かつらぎ町教育委員会(以下「教育委員会」という)と書いているのに、「かつらぎ町幼児教育・保育運営審議会」は、いきなり教育委員会と書いている。教育委員会の規則には、文言の不統一というものがかなりある。
審議会の名称が単なるミスだったとしよう。審議会の規則を作るときに、誰も条例の審議会と名称が違うことに気づかないというのも、悲しい話だ。
3月議会に、ぼくは、教育委員会の規則について、整合性があるかどうか、全部見直す必要があるのではないかという問題提起をおこなった。この質疑に対し、「点検する」というのが答弁だったが、しかし、今年の6月に入ってからこういうずさんな規則を作るのは、何とも情けない話だ。
教育委員会の規則は、議会にかからない。
したがって、この「学校給食審議会」の規則は、教育委員会内で制定されたものだ。もちろん、教育委員会における承認によって、この規則は成立している。
しかし、すべての委員を充て職で配置し、しかも任期途中で職に異動があれば、差し替えていくというのは、この委員会が、単なるご意見番にすぎないことを物語っている。こういう審議会をつくって良しとしているのは、教育委員会の体質を物語っているのではないだろうか。
審議会が、規則に不十分さを感じ、改善を求めたとしても、審議会には決定権がない。審議会が規則の変更を求めれば、教育委員会の審議を経て規則を変更できるようにすべきだが、教育委員会に対し規則の改定を求めることができるという規定があった方がいい。採決の時の過半数による可決、可否同数の場合の会長が決するという規定だけでは、建設的な議論はできない。
原案に対し、修正案を提案する場合、審議会にはルールがない。2人の動議で議案は正式に扱われるとか、一人でも修正案を提出できるとか、修正案は文書で提案できるとか、こういうことは、何も決められていない。
運営の仕方のルールを確認しながら、議論をしていかないと、意見はいいっぱなし、聞きっぱなしになる。
議会は、国際的な会議の運営の仕方に準拠していることが多い。
議会の方が、よっぽど民主的だろう。条例の提案権、予算の修正権、動議の提出の仕方、緊急発言、一般質問、質疑の仕方など、議会はがんじがらめのルールでしばられているが、このルールがあるからこそ、当局提案を変更できるし、当局の意に添わない問題でも時には条例をつくることもできる。
合議制なら合議制にふさわしいルールがある。意見の違いがあり、溝が埋まらない場合は、両論併記が当たり前のルールになるだろう。審議会の運営の仕方については、すべての審議会に適用できる会議規則を制定し、この規則にもとづいて審議会を運営するなどルールをつくるべきだろう。個別の規定がいる場合は、審議会の規則にそれを明記し、それ以外の会議の運営は、審議会の会議規則にもとづくなど、明確化すべきだろう。
採決のためのルールだけで運営できる会議もあるだろう。ぼくが主催しているPTAの会議や副会長を務めている育成協議会などでは、そんなに明確な意見の対立はおこらない。それでも複雑な問題については、そのつど、みんなに取り扱い方を諮って、組織体としての意志を明確にもちながら運営を図っていくべきだろう。
学校運営審議会の名称問題をここにあえて書いたのは、教育委員会が自主的に、誤りを訂正して欲しいからだ。そのさい、ぜひとも充て職のまま委員全員が入れ替わっていく問題の是非や、審議会の運営ルールについても話を深めてもらいたい。

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Posted by 東芝 弘明