日本の空に関する権利

雑感

20代の後半に日本の空に関する権利について調べたことがあった。そのとき、日本の空に関する権限はアメリカが全面的に握っていた。つまり日本には自由になる空はなかった。青年が集まったときにこの問題でクイズをしたことがある。

「日本の空に対する権利は、どの国が握っていますか」

1 日本
2 アメリカ
3 中国
4 韓国

もちろん、当時の答えはアメリカだった。
誰一人として正解を出すことはできなかった。
1980年代後半のことだった。

日本の空に関する権限は、ある時期に日本に返還された。この時期がいつだったのか、まだ調べきっていないので即答はできない。ただし、日本には返還されていない空域がある。
沖縄や岩国や横田などがその一例だ。

横田基地については、ネットにも説明がある。

これが日本の飛行機が入ってはならない空域の説明だ。調べていくと、侵入してはならない空域を自由に行き来できるようになれば、伊丹──羽田間は、30分ぐらいで飛行できるとあった。羽田に着陸するときに東京湾側から空港に入っていく様は、テレビドラマでもよく描かれていた。このルートをたどる理由は、侵入してはならない空域を避けるために設定されているものだった。

日本はアメリカに軍事的に占領され、日本の権利の重要な部分をアメリカに握られた国であり、日本の真の独立は達成されていない。アメリカの権限は、日米安保条約と地位協定及びかなりの数に上る米日間の秘密協定によって規定されている。非核三原則という国是をもった国なのに、核兵器を搭載した米軍の船や潜水艦が、日本の基地に滞在しても、日本側に事前通告する必要はないという密約もある。日米安保条約には経済協力条項という規定もあり、経済的な対立が発生したら調整を図るという仕組みも存在する。調整のはかりかたがアメリカの利益優先なのは、日米間の力関係による。

日本の歴代首相がどうしてアメリカ大統領の腰巾着のように柔軟に従うのか。首相には数多くの密約が報告され従う必要があることも伝授されている。中には信用できない首相には伝えない密約もあったようだ。日本の外務省には、アメリカに対するタブーがたくさんあるといわれているが、公にできない密約がタブーの中心問題だと推測される。沖縄の基地問題の根底に横たわっているのは、アメリカの権利を縦横に規定した日米関係だ。この関係によって、沖縄県民の声が無視され続けているということだ。


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雑感

Posted by 東芝 弘明