上勝町への視察。事前学習
朝から開催された厚生文教常任委員会では、上勝町への視察の事前学習が行われ、事前に質問したい項目を議員間で出し合った。上勝町は、全国に先駆けてゴミのゼロ・ウェイスト宣言(無駄をなくす宣言)をした町として有名であり、ゴミの収集を行っていない町でもある。ゴミ収集をしていないというのは、驚異的な判断である。どうやって住民合意を得ているのかという疑問も湧く。廃棄物処理法(廃掃法)は、地方自治体に対し、ゴミについては収集・運搬・処分の責務があることを明記しており、ゴミを収集しないという判断は、この法律に抵触していると思われる。このかなり明確な課題に対し、これをどうやってこれをクリアしているのだろうか。
事前学習では、基本的にはゴミの収集はしていないが、センターに持ち込めない住民に対しては、2か月に1回町が収集することになっていた。でも資料を見ても、生ゴミの収集についてはしていないような感じだった。ぼくは、委員会で設けられた質問を考える時間のなか、14項目の質問を提出した。
上勝町は人口1300人。持ち込みのゴミ処理のセンターの駐車場は狭い。この10倍ほどの人口があるかつらぎ町で、「ゴミ収集をしない」「ゴミはで持ち込んでください」という形を取ると、土日に搬入が集中して、渋滞が起こるのではないかという懸念も頭に浮かんできた。上勝町では一体誰が、どれだけの時間を費やして、センターにゴミを持ち込んでいるのか。43種類の分別というのは、具体的にはどういうものなのか。疑問は尽きない。しかし、いろいろな疑問はあるが、上勝町の取り組みを通じて、住民の中にゴミのゼロ・ウェイストに対する強い意識が生まれ、取り組みが多方面に広がっているのも感じた。視察ではこういう面も学びたい。
視察を通じて、議員間の協議を深め、提言につなげる努力をする。政策サイクルを軌道に乗せることが、大事だと思う。今回の視察が、そういうことになるよう努力したい。



