議会だよりと争点のある議会

雑感

秋が始まりつつある。夏に戻ったり秋が進んだり。行きつ戻りつの季節の中で、秋を発見するのは楽しいかもしれない。
議会だより編集委員会を開催した。印刷屋さんから版下が上がってきた。今回の4ページ特集に対し、印刷屋さんからいくつか提案があり、そのためのリードも加えられていた。かなり負担をかけた形になったが、ぼくたちの思惑を超えた印刷物になりつつある。
101号から今の形で「議会だより」を作っているが、クオリティは維持されているなと感じた。特集記事についても、改善が図られつつあるので、読んでためになる、調整のことがよく分かる、議会の動き、町の考え、事業の到達点などが読み手に伝わるものになりつつある。
「議会だよりを読めば、町政のことが分かります」
こういう説明がふさわしいものになりつつある。過去のナンバーは、議員にとっても役に立つ。議会だよりは決算審査のお供でもある。議会だよりで浮き彫りになったテーマを踏まえ、決算に向き合ったら、大事なポイントを外さない決算審査ができると思っている。それほど資料として役に立つ。

視察に来てくれた他の議会の人に、「議会は争点のある世界。この争点のある議会の姿をありのままに伝える」ということを、いつも強調して説明しているが、この点について質問が返ってきたことはない。
質問がないということは、きちんと伝わっていないということだろう。伝え方の工夫がいるようだ。
「こういう紙面作りに挑戦してほしい。まずは賛成、反対討論を議員名入りで伝えることからはじめてください」
こう言えば、少しは伝わるだろうか。

ぼくは、この視点が決定的に大事だと思っている。賛成、反対、視点の違う質疑の内容など、議会のリアルが伝われば、何が問われているのかが浮き彫りになる。広報である議会だよりで、こういう視点から編集を行うためには、かなり踏み込んで紙面を作る必要がある。多くの議会だよりは、平面的なお知らせになっている。対立する論点が明確にはなっていない。「議会には意見の違いがありません」というような議会だよりと「意見がこう分かれました」「意見の違いを見てください」という議会だよりとは、かなり次元が違うと考える。

紙面が限られているので、必ずしも全ての紙面が、この観点で成立しているかといえば心許ないが、争点のある世界をきちんと伝えることに成功しないと、議会が果たしている役割も見えてこない。
争点のある世界である議会をきちんと伝える先にある視点は、タブーのない紙面編集ということになるだろうか。


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雑感

Posted by 東芝 弘明