「コクリコ坂から」を観ることができました。
観たかった映画「コクリコ坂から」を観ました。会議があったので録画したものをテレビで。
1963年の横浜を舞台に描かれた作品の海はきれいでした。このきれいな海を丘の上から見下ろすところに、高校2年生の海は住んでいます。映画に出てきた海は、きれいな青い海でした。1963年は、東京オリンピックの前の年です。なぜか高校生の男子ばかりがすくうカルチェラタンというクラブハウス(各文化部の部室)が、映画の中心舞台です。
映画を見ながら、山田洋次さんの「ダウンタウンヒーローズ」を思い出しました。「コクリコ坂から」の方が、時代が下がっています。しかし、古い校舎、古い建物のカルチェラタンは、「ダウンタウンヒーローズ」の男子寮の雰囲気があり、学生の熱気も同じような感じがしました。
この時代は、ぼくが3歳の頃の話です。高野山に住む従兄は、ぼくと14歳年が離れているので、ちょうどぼくの従兄の高校時代を描いた作品だということになります。当時の高校生は、今の高校生よりもはるかに自己主張をもった、自立した存在でした。しかし、恋は今の時代よりも遙かに淡くはかないものだと思います。風景といい、町並みといい心が惹かれるのは、ぼくたちの少年時代の面影が、作品の背景の中にあるからだと思います。見たこともない横浜の町並みなのに、なんだか懐かしさを感じるのです。
いい作品に出会うと、余韻が長く残ります。作品世界の雰囲気が自分の意識の中に溢れてきて、その世界のことをいろいろ考えていたいという気持ちになります。幸せな時間がやって来ます。映画は、ときにこのような気持ちにさせてくれます。そういう作品に出会うと、記憶の中に作品が鮮明に残り、自分の小さな核として結晶になる感じがします。そういう作品との出会いは、文字どおり出会いだと思います。最初に観たときが、その作品との出会いの始まりです。おそらく、年齢を重ねる中で何度か同じ作品を観ることになります。
こういう気持ちにさせてくれる作品に出会いたいと思います。
「コクリコ坂から」は、記憶というアルバムにいつまでも残しておきたい作品になりました。
私も最近は映画館にはなかなかいけず…といっても、毎週、映画館のとなりの音楽教室に通ってサックスのレッスンを受けているのですが…。
ついつい、早く帰らなくちゃとか、ショッピングをしてしまったり、お茶を飲んだりとかしてしまい、映画館には足を運んでいません。
というか、すぐに新作映画がiTunesにきてくれるのでレンタルできるからipadからappleTVでリビングの大きなテレビに飛ばして鑑賞したり、古い映画やドラマはHuluのサービルで見放題。
時間とか気にする必要がなくなったこのごろをすごく便利だと思うけれど、これでいいのかな〜と、ふと自分を振り返るこのごろです。
Huluというサービスは知りませんでした。よさそうですね。
でも、映画館という独特の空間で鑑賞する良さというものがあります。
年に何回かは映画館で。と思っています。