厚かましいお願い
衆議院選挙近し、という情勢が進んでいるので、午前中そのための小さな会議を行った。午後は、宿題になっている9条まつりの広告チラシを作る作業を行った。小さな枠にお店の広告を載せる。以前作ったものも、改善が求められている。名刺の小さな文字をそのままscanして裏表載せると、名刺大のところに名刺を2枚も載せるようになるので文字が読めない、こうなっている広告もあった。
お店のイメージをそのまま生かすという形なので気を遣う。しかし、今回は、名刺では小さすぎるので作り替えるというリクエストが出てきた。思い切ってフォントを替える。店の字体とは違う文字で広告を作ることになった。スキャンで取り込むと、どうしても画質が荒くなる。ギザギザをなくすためには、色がついたブロックを消したり、付け加えたり、色を塗り直す丹念な作業が必要になる。めんどくさいが面白い。
そうやって作ると、時間が経ってお通夜に行く時間が迫って来た。今日はNさんのお父さんは亡くなられたので、参列した。駐車場に車を停めたところで午後7時になった。
読経が始まっていた。
焼香が済んでロビーに出ると同級生に会った。彼女は会いたいと思っていた人だ。まだ寒い季節の飲み会で、小説を書いていることを話すと「読みたい」と言ってくれていた。今回、『コーヒーハウス』という小説本を買って読むと、書きかけの小説を仕上げたくなり書き上げたので、いつ届けようかと考えていた。またいつかたまたま会ったときでいいかと思っていたので、会えたことが嬉しかった。小説を書き上げたと言うと、初めて聞くような感じだったが「読む」と言ってくれた。なかなかいい。
「自伝?」と聞くので「違う」と答えた。事実の部分とフィクションがあるし、フィクションの方が多い。人間関係や情景の中で生きる人間を描くのは面白い。
話しながらロビーから外に出て、セレモニーホールの光に照らされながら、もう少し話をした。
「原稿用紙にして70枚ぐらい」と説明した。
「途中で面白くなくて、読めなくなればやめてくれてもいい」この言葉も付け加えた。
Macのワープロソフトpagesには校正の機能がないので、Wordに読み込んで、最終校正のために手を入れた。もう一つの小説を書いているので、考え直し、主人公の名前を今描いている小説のほうに合わせることにした。かつらぎ町の笠田の街並みを描いた小説はないので、自己満足している。ただ自己満足ほど厄介なものはない。
最終校正の直しをしていると、もう少し手を入れたくなった。文章を直したいという気持ちはエンドレスだろう。キリがない。書くにあたって、このテーマを通過しないと自由に翔けないと考えていた。書き終わると満足感が出て、次の小説ももうすぐ書き上げられそうになっている。
原稿用紙70枚は、A4ワープロ打ちで30枚。裏表で15枚だから短い。渡すシーンを妄想すると怖くもある。