インターネットばかり見ていると……

雑感

岩出市の市議選の準備中です。この応援のために熊取町の江川けいこさんに来ていただきました。後援会員への訪問をして対話しました。いつも元気な江川さんに会うと楽しくなります。奈良の自治体問題研究集会で一緒になったのが出会いでした。そこからずいぶんな時間が経っています。選挙のたびにわずか1日ですが、応援に行っていろいろな交流をさせてもらっています。

4年に一度の選挙戦は、全国各地で行われていますが、選挙というのはみんな顔が違います。候補者の魅力によって、たたかいの内容が変わります。議員の最大のストレスは選挙だと思います。4年間の評価と決算が現職議員にはつきまといます。地方自治体も大きく変化しました。今までの選挙は、議員の評価と議員の仕事はあんまりリンクしていませんでした。しかし、住民の目が議員を見つめるようになり、議員の仕事が得票につながるように変化してきました。選挙に強い議員とそうでない議員の差は、地盤・看板・鞄の時代から、かなり変化しつつあると思います。
それは、いいことだと思っています。

ただ、インターネットの状況は心配ですね。インターネットの黎明期の時代は、個人が情報を発信できるツールを手に入れ、マスメディアのバイアスによって、報道しない情報がインターネットの主流を占めました。このころは、本当のことはネットに書かれているということになりました。インターネットが大きな力をもつようになると、政権を握っている勢力が、インターネットに資金をつぎ込み、さまざまなことを組織し始めました。今やネットはネット右翼と呼ばれる人々の言説に支配されているかのような状況になりました。

真実はここにあるという物の中には、第二次世界大戦は、日本の侵略ではなく、日本によるアジアの開放にあったというものや、芸能界は韓国に支配されているというものや、明治維新の本当の姿はここにあるというものもあります。歴史の修正や事実でない情報がインターネットに溢れることによって、ネットばかり見ていると、フィルターバブル(自分の気に入った情報ばかりを目にする)という常態の中で、かなり歪んだことを語る人が増えてきました。インターネットに依存するのは恐いという感じになって来ました。その延長線上に兵庫県知事選挙がありました。

深刻なのは、国民を裁く法律の尺度と支配勢力の枠内にいる人々を裁く尺度が違ってきているということです。かつらぎ町の過去の選挙戦では、寿司折りを1人の人に手渡した候補者が、当選したその日に逮捕されました。この事例でいえば、和歌山県の世耕さんは、選挙に出られない人だと思います。高級なお菓子を後援会員にプレゼントしたことが、もらった人の証言によって、インターネット上で明らかになったのですから。

卵を一パック万引きした高齢者の女性が、実刑判決を受けたり、コンビニで140円のパンを万引きした62歳の男性が、30万円の罰金刑に処せられたりしているのに、裏金議員の国会議員のみなさんは、ほとんど逮捕されません。国民を裁く物差しと力を持った人間を裁く物差しが全く違ってきています。こんな状況なので、裏金問題が決着しないのです。

ネット右翼的な言説がインターネットに溢れかえっていることと、力を持った人間たちが裁かれないこととは、物理的につながっていると思います。ネット右翼的な言説の資金の流れを追いかければ、ひどい実態が明らかになるかも知れません。


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雑感

Posted by 東芝 弘明